157話 ページ8
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「大丈夫 私が守るから」
そんな保証はどこにもない
私だってこの状況をどうにかできる確信を持っていない
だけど私は私しか助けられない
私が自分を信じてあげられない限り私は報われない
だから私は笑いかけた
それは咲乃ちゃんにだけじゃない
あの日 死んだ私に笑いかけた
＿＿＿＿＿＿＿ 大丈夫 私が守るから
その瞬間 私の背中に熱が籠る感覚が走った
翼だ 翼が生えたんだ
腕を伸ばすように意識して翼を広げると私の白い羽が舞う
「羽…？」
咲乃ちゃんが驚いた顔で私を見つめる
そりゃそうだよな
急に翼が生えたらびっくりする
「な！なんだよこれ！！！！」
後ろにいる敵が持っていたナイフを翼で弾き飛ばしてがら空きになった腕を掴む
そして背負い投げをして腕を後ろでかためた後手錠をかけて拘束した
「敵確保しました！！」
「はっ！！！！」
飛ばされていた警察官が私から敵を受け取って護送車に乗せていく
物凄く恨めしい目で睨みつけられるけど気にしてはいけない
腰が抜けてしまった咲乃ちゃんを何度目か分からないけど抱きしめた
あんな悪意を向けられて怖かっただろう
嗚咽を漏らしながら泣いていた
「ヘスティア…！時間の方が…！！」
背中を撫でながら落ち着かせていると警察官が私に声をかけてきた
そろそろ病院に連れていかないと行けないのだろうけど咲乃ちゃんは私から離れようとしない
「私が病院に連れていきます」
「お願いします…！」
腕の中にいる咲乃ちゃんの背中と膝に手を当てて横抱きにした
ビシッと敬礼をして道を開いてくれる警察官に着いて用意された車に向かう
『なんとヘスティアが1人でナイフを持った敵を確保してしまいました！なんということでしょうか！
空には未だ彼女の羽が舞っています！』
キンキンと高い声でリポートするマスコミを横目に通り過ぎると咲乃ちゃんが私の翼に触れた
「生きててくれてありがとう…」
「え…？」
予想外の言葉に驚いた
本来私が言うべき言葉を口にしたのだから驚いても無理はないだろう
「私のせいでヘスティアさんが死んじゃうんじゃないかって怖かった…
何度も助けてくれたのにまだお礼も伝えきってないのにって…
だから生きててくれてありがとう…！」
満面の笑みを私に向ける咲乃ちゃんを見て私はやっと分かった
こんな報われない社会の為になんで両親が命をかけて戦っていたのか
なんで私がヒーローになりたいのか
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あまね(プロフ) - かっちゃん‼️尊いな！ (11月20日 3時) (
レス) @page45 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
わかめし - 笑えない君も見てきました！すごく儚くて泣きながら読みました。こっちの拝啓シリーズはもう終わってしまったのですか？続いてくれるのを待ってます！毎日見るので！白昼夢や新しい作品も頑張ってください！ (2020年4月15日 18時) (レス) id: 7ee9cc8e34 (このIDを非表示/違反報告)
とわ(プロフ) - すごくおもしろいです！ (2020年3月6日 22時) (レス) id: 0c51310dc0 (このIDを非表示/違反報告)
三毛猫 - お疲れ様ですもう原作に追いつきますか('()')早い。見ててワクワクして楽しかったです!無料で読めるなんて作者さんに感謝です(占ツクを作ったh((((まぁいいか)これからも頑張ってください。私も勉強とか習い事がんばります。長々すみません！ (2020年2月27日 20時) (レス) id: 717af831f6 (このIDを非表示/違反報告)
黒武(プロフ) - 更新お疲れ様です〜！派閥5人組の絡みも好きですし、地味に仲のいい障子君との絡みも好きでした。AnotherStoryも楽しみです…！話に出てくる作者様のオリジナルキャラが増えそうな予感…？覚えられなさそうですが、楽しく読ませていただきます！ (2020年2月26日 22時) (レス) id: 82ef289687 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ばぐ
| 作成日時：2020年2月22日 18時
