72話 ページ23
.
目が覚めるとバーのような部屋にいた
火傷や切り傷だらけだった私の体は丁寧に包帯が巻かれていた
爆豪くんは鎖やら何やらで椅子に縛りつけられているけど私は柔らかいソファに座らされていた
私より先に爆豪くんは目が覚めていたようで私が起きたことで少し安心した顔をした
「おはようございます！Aちゃん！オレンジジュース飲みますか？」
「いらない」
トガさんが私に気付いて駆け寄ってくる
他の敵達はカウンターにそって座っていて私を一斉に見てくる
「まだ痛いところある？」
「…全身痛いけど」
「そりゃそうだよな〜」
荼毘がコーヒー片手に近づいてくる
9割お前に付けられた傷なんたけど…
ふとテレビを見れば
『生徒2名行方不明』とテロップが出ている
紛れもなく私と爆豪くんのことだ
それを見て敵のボスであろう水色髪の顔に手を付けた男がテレビを見て言う
「おかしいよな ミスの1つや2つあったっていいじゃないか
悪いのは襲った俺たちなのに現代ヒーローは
現代社会はかたっ苦しいなぁ」
それに関しては同感だけど敵の考えに同意するのは不服
「お前の両親もヒーローだったんだろ？両親を奪ったヒーロー飽和社会に不満とかないわけ？」
「不満しかない」
私の答えに｢ふーん｣と言いながら不思議なものを見るかのようにじっと見てくる
「じゃあなんでヒーロー目指してんの？」
まあ普通に考えて疑問に思うのも無理はない
ヒーロー社会に不満を持っているくせに自分はヒーローを目指しているなんておかしな話だ
「あんたに関係ないでしょ」
「そういうこと言うなよ」
ケラケラと笑いながら私と爆豪くんの前に敵のボス男
「なあ爆豪勝己 月躬弖A…
＿＿＿＿＿＿＿ 俺の仲間にならないか？」
ヒーロー志望の高校生を敵にさそうだなんて心底ふざけた話だ
｢寝言は寝て死ね｣とか中々意味不明なことを言う爆豪くんに敵は｢そうだよな〜｣と首を掻きむしりながら私を見る
「私2番目は嫌いなの
誘いたかったら私の名前を先に呼ぶべき」
まあそういう話じゃないけど普通に話したって埒が明かない
｢曲者しかいないのかよ｣という敵は私と目を合わせるようにしゃがみこんだ
「なぁなんでお前ってそんなに死んだ猫みたいな目してるわけ？」
「は？」
何を言い出すかと思ったら随分失礼な奴だ
頬を軽く撫でてくる手を振り払いたいけど手を拘束されているから出来ない
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 535人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ここね(プロフ) - めっちゃよくできてる話ですね！すごく感動するし、夢主ちゃん強くて好きです！笑 (2020年2月24日 1時) (
レス) id: 43fbbe1d59 (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - 黒武さん» すっかり忘れていました汗 ありがとうございます！頑張ります！ (2020年2月16日 16時) (レス) id: 6634cf480d (このIDを非表示/違反報告)
黒武(プロフ) - 続編あったのですね！前作とリンクは繋げないのですかっ サクサクと読めつつ主ちゃんの活躍が多いのが良いです！更新頑張ってください！ (2020年2月16日 15時) (レス) id: 6a52012404 (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - まんとひひ。さん» ありがとうございます！ (2020年2月16日 10時) (レス) id: 6634cf480d (このIDを非表示/違反報告)
まんとひひ。(プロフ) - ばぐさん» いえいえ！応援しております！ (2020年2月16日 10時) (レス) id: 102958615f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ばぐ
| 作成日時：2020年2月12日 21時
