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「あの人 良い奴そうでよかったな!」




加茂の落ち着いた雰囲気を見た虎杖はそう言った

加茂憲紀は加茂家の次期当主

彼が葛波を大切に扱ってくれるのであれば彼女の安全は保証されたに等しい

虎杖の言葉に伏黒は深く頷いた

血筋が大好きな御三家にとって純血の葛波は喉から手が出るほどほしい存在

彼女をめぐって争いが起きることは予測できたが軍杯は加茂家に上がったようだ

禪院家じゃないだけ安心できる




「それに葛波も嬉しそうだったな!」

「Aも義理とはいえ兄弟ができて嬉しいんじゃないの?それに……」




葛波に家族はいない

去年亡くなってから頼る先を失っていた彼女にとっては喜ぶべきことなのかもしれない

濃かれ薄かれ同じ血は流れているのだがら尚更


うんうんと三人で頷きながら歩いていると釘崎が思い出したかのように声を上げた

虎杖と伏黒は首を傾げて釘崎を見る

釘崎はビシッと人差し指で伏黒を指差して言った




「アンタ!Aと付き合いなさいよ!」

「はあぁ???」




唐突すぎる話に伏黒は顔を歪めた

コイツは一体何を言っているんだと言わんばかりの表情を浮かべる伏黒

虎杖は全く理解できずに困惑している

どういう話の流れからこうなったのか理解できない




「ついこの前まで死刑囚だったAが御三家入りだなんてどう考えてもおかしいわ!
だからアンタが守ってあげなさいよ!」

「なんで俺?虎杖でもよくねえか?」

「虎杖は死刑囚!伏黒は腐っても禪院の血筋!」

「おお!釘崎頭いいな!」




確かに伏黒と虎杖も葛波が御三家入りするのは異例だと思っていた

死刑執行取り消しの理由だなんていくらでも取り繕うことはできる

わざわざ養子入りさせる必要はない

というか養子入りが認められるなら禪院家と五条家は黙っていないはずだ

それを御三家の均衡が崩れてもおかしくないこの事態がトントン拍子で進むなど疑問でしかない

なにか裏があるのは確実だろう




「でも葛波に好きな人いたらどうすんの?」

「この前真希さんと恋バナした時にいないって言ってたから大丈夫よ」

「…本人の意思は確認しないのかよ」




どうせ御三家にいたら望まない相手との結婚を強いられるに決まっている

それは禪院の血筋にある伏黒にも言えること

それなら少しでも信頼できる相手の方がマシという釘崎の言葉にイラつきを覚えながらも伏黒は納得した

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raru58063503(プロフ) - このお話大好きで何回も読み返してます!! (2022年10月8日 23時) (レス) @page36 id: 95468c547b (このIDを非表示/違反報告)
ふーか(プロフ) - 伏黒とどうなっていくのか楽しみです!!引き込まれるようなお話でワクワクしました! (2022年2月6日 6時) (レス) id: 638dc06db7 (このIDを非表示/違反報告)
無量クーポン - ヤベェくそおもろい← (2022年1月20日 19時) (レス) @page17 id: f5549b5e83 (このIDを非表示/違反報告)
Sol(プロフ) - 何回も一気読みしました!!お話の続き楽しみにしてます (2022年1月8日 16時) (レス) @page35 id: 11f64c7a6d (このIDを非表示/違反報告)
小春日和 - この作品とても面白くて好きです。葛波ちゃんの誕生日がまさかの私と一緒で笑っちゃいました。 (2022年1月4日 11時) (レス) id: f0a1c41359 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ばぐ | 作成日時:2020年12月27日 17時

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