戦力外通告【呪術廻戦】

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虎杖は呪霊とステゴロで戦い始めた

素早い動きで呪霊の攻撃を避け殴り蹴る

しかしどんなに虎杖が強くても無理だ

呪霊の攻撃を避けきれなかった虎杖は殴られこちらまで飛ばされてきた




｢呪いは呪いでしか祓えない｣

｢早く言ってくんない？｣

｢何度も逃げろつったろ｣




ドクドクと頭から血を流し地面に伏す虎杖

伏黒は葛波に支えられながら立ち上がった

佐々木と井口を抱えて連れて逃げられるのは虎杖しかいない

葛波はほぼ無傷だが彼女が二人も連れて逃げられるようには見えない




｢さっさと逃げろ このままだと全員死ぬぞ
呪力のねえオマエがいても意味ねーんだよ｣




そう言う伏黒は既にボロボロの状態

どちらにせよ伏黒は死ぬ気のようだ

虎杖は伏黒を支える葛波を見た




｢葛波さっきのやつ もうやれねーの？｣

｢あと四回までならできるよ｣

｢結構できるな｣




あの呪霊が狙っているのは特級呪物

呪物を喰べてより強い力を手に入れようとしているのだ




｢なんだあるじゃん 全員助かる方法｣

｢あ？｣

｢俺にジュリョクがあればいいんだろ｣




｢まさか｣と葛波が呟いた瞬間

制止する伏黒の言葉を無視して虎杖は特級呪物の指を飲み込んだ

特級呪物を取り込んだ時点で大抵の人間は死ぬ

猛毒なのだから当たり前だ

だが万が一の事態が起こってしまったら…


呪物を取り込んで動かなくなった虎杖を呪霊が襲おうとする

しかし呪霊は虎杖の元に届く前に潰された

そうしたのは紛れもなく虎杖

たった片腕を振っただけで呪霊を倒してしまったのだ

そしてゲラゲラと気味の悪い笑い声を上げた


最悪の万が一が起こった

特級呪物が受肉してしまった




｢呪霊の肉などつまらん！
人は！女はどこだ！｣




すっかり人が変わってしまった

体は虎杖のままだが中身が全く違う

全身に謎の模様が浮き出て表情も異なる

伏黒は自身の後ろに葛波を隠したが両面宿儺の視線は葛波を捉えた




｢オマエ懐かしい術式を持っているな
ほれ使ってみろ｣




そう言って手を広げた

｢やめろ｣と伏黒が声をかけるも葛波はポケットから呪符を取り出して呪力を込めた

早かれ遅かれ死ぬだろうと覚悟を決めたのだ

さっき使った呪物より力の強い特別な呪符




｢＿＿＿＿起爆｣




呪符を放つと同時にそう言うと先程とは桁違いの爆発が起こった

二級程度の呪霊なら祓えるほどの威力

またも伏黒は目を見開いた

得体の知れない彼女は一体何者なのだろうか

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