純血統者 ページ40
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姉妹校交流会まであと2週間となった頃
葛波は書物庫での生活を続け同級生である伏黒や釘崎の前にもあまり現れなくなった
時折グラウンドを走る姿が見受けられるが目を離すと消えていることが日常茶飯事
見かけたらラッキーくらいのレアキャラだ
そんな葛波は書物庫で今日も資料を両手に抱えながら新しい資料を探していた
先日京都校の東堂葵と対戦した時に発動しようとした技を習得しようと考えているようだ
埃を被った冊子の表紙を撫でると比較的読みやすい呪字が現れた
恐らく最近書かれたものだと思われる
ペラペラと頁を捲るとまだ日焼けしていない紙と色のハッキリした文字が目に付く
葛波はそれを持って机に戻った
葛波家系血統書と書かれた冊子
知らなかったが葛波家はかなり歴史のある家系だったようで随分と多くの名前が連なっている
誰も彼も分からない名前ばかりで目を泳がせている彼女の視線はピタッと止まった
葛波
紛れもなく彼女の両親の名前だ
赤い線でバツを書かれている2人の名前の後には誰も繋がっていない
本来なら存在しないはずの葛波家の生き残り
途絶えたと思っていた葛波家の血統は今も流れ続けている
この先どうなるかは別として純血統者が消えていないことは大きな1歩だろう
少し複雑な気持ちを抱きながらも葛波は両親の名前の下に自分の名前を書き足した
カリカリとボールペンの音が響く
すっかり書き慣れてしまった呪字は蛇のように曲がりくねっている
頁から目を離して冊子を閉じようとしたとき何かが床に落ちた
床に落ちた1枚の紙を拾ってその内容を読んだ葛波は驚愕した
まさかこんなことがあったなんて知らずに今日まで過ごしてきた彼女にとって衝撃的で残酷な内容
葛波はその紙を破ってポケットに押し込んだ
何も見ていないと自分に言い聞かせながら浅い呼吸を繰り返す
｢おーい君 大丈夫？｣
混乱していた葛波は書物庫に誰かが侵入していることに気がついていなかった
｢よっ｣と顔の横で手を上げる五条を見て葛波はまた言葉を失った
よりによって何故五条が現れたのだろうか
タイミングが悪すぎるのではないか
いやむしろナイスタイミングなのか
纏まらない考えがグルグルと頭の中を巡る
耐えられなくなった葛波は五条に答えることなく書物庫を飛び出してしまった
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プスメラ - 初めまして、この小説は恋愛小説ですか？できれば五条悟オチにしたいです。お願いいたします。続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年1月22日 9時) (
レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - ひかるんさん» ひかるん様コメントありがとうございます！拙い語彙力で伝えられたと思うと嬉しいです！これからもご愛読よろしくお願いいたします！ (2020年12月26日 22時) (レス) id: a81a0b3a5c (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - 海宙さん» 海宙様コメントありがとうございます！有難い言葉本当に嬉しいです！あ…見つかっちゃいましたか笑 やはり趣味が合うようですね笑 (2020年12月26日 22時) (レス) id: a81a0b3a5c (このIDを非表示/違反報告)
ひかるん(プロフ) - 夢主の感情が伝わって泣いてしまいそうになりました。早く夢主に頼れる人ができるようになってほしいです。更新頑張ってください。 (2020年12月26日 22時) (レス) id: b91485c027 (このIDを非表示/違反報告)
海宙(プロフ) - 他者との距離感や会話の仕方、距離の詰め方まで完璧すぎです。本当に本当に大好きです！これからも無理の無い更新頑張ってください！どうでも良いことなんですがこの前他作者様の作品にコメントをしようとしたらばぐさんが先にコメントしていて思わず笑いました！笑笑 (2020年12月26日 21時) (レス) id: c037788408 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ばぐ
| 作成日時：2020年12月11日 20時
