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比類ない馬鹿力に伏黒は思い出した
去年起きた呪詛師夏油による呪術テロ
「新宿・京都百鬼夜行」 未曾有の事件だ
京都の夜行に現れた1級呪霊5体 特級呪霊1体をひとりで祓ったというあの東堂
特級呪霊に勝てる1級術師はいるにはいる
驚くべきところは術式を使わないという点
しかしそれはガセで特級には使ったらしい
だが1級には術式を使わずに勝ったのだ
虎杖よりも十分化物だ
ここまで来て逃げるという選択肢はない
逃げるとターゲットが葛波に変わる恐れがあるからだ
伏黒は戦闘体制に入った
相手はゴリゴリの近接タイプ
距離を取り拘束すれば勝算はある
術式を使用して鵺と蝦蟇を合体させる
と思っていたが東堂は想像を超える速さで伏黒の後ろに回り込んで腰を掴んだ
マズいと思った頃には既に遅し
「薄っぺらいんだよ 体も女の好みも」
持ち上げられて地面に投げつけられた
すぐに体勢を持ち直すも次の動作に移っている東堂には間に合わず再び頭を掴まれる
そしてそのまま寺院の柱に殴りつけられた
物凄い力で押されて柱にヒビが入る
「終わりじゃないぞ」
そう言うと東堂は伏黒を真上に投げ飛ばした
あまりの力強さに寺院の柱や床を突き破り伏黒は空に投げ出された
東堂が再び攻撃を仕掛けようとしたとき腕に何かが当たった
見ると呪符が張り付いている
「____二重起爆」
掠れた葛波の声と同時に轟音が響いた
合図から起爆までの時差 およそ0.83秒
普通の人間なら防げない速度
「これもたいしたことないな」
だが東堂は反応しきっていた
呪符が自身の体に貼られた瞬間に剥いだのだ
多少は擦り傷付いているいるが致命傷になるほどのものは一切ない
しかし葛波は自身の攻撃が彼に通用しないことなど見切っていた
今のはあくまでも陽動 本命は伏黒の救援
寺院の屋上に投げ出された伏黒を自身の後ろに隠した
頭から血を流す伏黒は見るからに重症
葛波も吐血しているものの彼よりはマシだ
「やる気がまるで感じられん」
「…やる気と本気は別物なんですよ」
立ち上がろうとする伏黒を抑えながら葛波はポケットに手を入れた
残りの呪符は8枚
アレを発動するには枚数が足りないがそんなこと言っている余裕はない
覚悟を決めた葛波は呪符に力を込めた
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プスメラ - 初めまして、この小説は恋愛小説ですか?できれば五条悟オチにしたいです。お願いいたします。続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年1月22日 9時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - ひかるんさん» ひかるん様コメントありがとうございます!拙い語彙力で伝えられたと思うと嬉しいです!これからもご愛読よろしくお願いいたします! (2020年12月26日 22時) (レス) id: a81a0b3a5c (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - 海宙さん» 海宙様コメントありがとうございます!有難い言葉本当に嬉しいです!あ…見つかっちゃいましたか笑 やはり趣味が合うようですね笑 (2020年12月26日 22時) (レス) id: a81a0b3a5c (このIDを非表示/違反報告)
ひかるん(プロフ) - 夢主の感情が伝わって泣いてしまいそうになりました。早く夢主に頼れる人ができるようになってほしいです。更新頑張ってください。 (2020年12月26日 22時) (レス) id: b91485c027 (このIDを非表示/違反報告)
海宙(プロフ) - 他者との距離感や会話の仕方、距離の詰め方まで完璧すぎです。本当に本当に大好きです!これからも無理の無い更新頑張ってください!どうでも良いことなんですがこの前他作者様の作品にコメントをしようとしたらばぐさんが先にコメントしていて思わず笑いました!笑笑 (2020年12月26日 21時) (レス) id: c037788408 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ばぐ | 作成日時:2020年12月11日 20時