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呪詛師という言葉を聞いて伏黒は顔を顰めた
しかし呪術界隈のことなど全く知らない葛波からしたら呪詛師なんていう言葉さえも知らない
だから両親が呪詛師だなんて言われても正直なんて反応したらいいのか分からないのだ
「じゅそし…?って何ですか?」
「簡単に言えば悪い呪術師のことだよ」
そう言われても俄然ピンと来ない
葛波が知っている両親とはどこにでもいるような普通の人で住んでいる家だって在り来りな建売住宅だ
隠れて生活するようなことはなかったし両親が悪い人たちと関わりを持っているようには到底見えなかった
そんな様子の葛波を見て五条を説明をした
葛波家とは御三家である加茂家の親戚関係にある一族で主に呪符師として活躍していた
前線に出るような戦法ではなく呪符を量産
それを他の呪術師たちに提供するというのが葛波家の在り方
それがある日 次期当主である男とその妻すなわち葛波の両親は呪詛師側に寝返った
恐らく同時期に呪術高専を裏切り呪詛師となった夏油が勧誘したのだと思われる
葛波家次期当主の裏切りが発覚し呪術界の上層部はパニック状態に陥った
あろう事か葛波家一族の処刑を命令し罪のない者たちも命を落とした
ただでさえ一族の人数が少なく希少な存在だった呪符師は上層部の軽率な判断によってこの世から消えてしまったのだ
呪符というのは遠目で見ると呪具に含まれ比較的汎用性が高く呪力が少ない人間や戦闘能力の低い人間でも扱いやすいものだ
呪術界は現在深刻な呪符不足で悩んでいる
簡単な呪符なら誰でも作れるのだが先程葛波が使用したような爆発能力のある呪符や強い拘束能力のある呪符は葛波家の者でしか作れない
どうしたものかと悩んでいるときに現れたのが葛波Aであるというわけだ
しかし彼女はもう16歳だというのに呪術界に出生申請は出ておらず彼女の存在は今の今まで誰も知らなかった
現に彼女も自分がそんな深い事情に関わっていることなど知らない
「てなわけで着いてきてくれない?」
そう話した五条はそう言って葛波の手を取り勧誘した
呪術界が呪符不足で悩んでいることは知っていたがそんな理由があったと知らなかった伏黒は驚いていた
しかも滅んだはずの一族の生き残りが今目の前にいると思うと尚のことだ
「あ ちなみに拒否権はないよ
葛波家の一員だと判明した地点で残念ながら君も処刑対象だからね」
ニッコリと笑う五条に葛波は嫌悪感と共に焦燥感を抱いた
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プスメラ - 初めまして、この小説は恋愛小説ですか?できれば五条悟オチにしたいです。お願いいたします。続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年1月22日 9時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - ひかるんさん» ひかるん様コメントありがとうございます!拙い語彙力で伝えられたと思うと嬉しいです!これからもご愛読よろしくお願いいたします! (2020年12月26日 22時) (レス) id: a81a0b3a5c (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - 海宙さん» 海宙様コメントありがとうございます!有難い言葉本当に嬉しいです!あ…見つかっちゃいましたか笑 やはり趣味が合うようですね笑 (2020年12月26日 22時) (レス) id: a81a0b3a5c (このIDを非表示/違反報告)
ひかるん(プロフ) - 夢主の感情が伝わって泣いてしまいそうになりました。早く夢主に頼れる人ができるようになってほしいです。更新頑張ってください。 (2020年12月26日 22時) (レス) id: b91485c027 (このIDを非表示/違反報告)
海宙(プロフ) - 他者との距離感や会話の仕方、距離の詰め方まで完璧すぎです。本当に本当に大好きです!これからも無理の無い更新頑張ってください!どうでも良いことなんですがこの前他作者様の作品にコメントをしようとしたらばぐさんが先にコメントしていて思わず笑いました!笑笑 (2020年12月26日 21時) (レス) id: c037788408 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ばぐ | 作成日時:2020年12月11日 20時