・ ページ45
．
ジュースを飲みながらモニターを見る妃旗
鋼さんと白チビが対戦中
「妃旗先輩はどっちが勝つと思います？」
「そりゃあ村上さんでしょ」
三雲の問いに答える妃旗は一切の迷いもなくそう言い切った
今のスコアは白チビが有利
でも鋼さんは休憩を挟んでからが勝負だからまだ勝敗はついていない
「そういえばさー」
「おー」
棒読みのようなトーンで妃旗が話し始めた
相変わらず淡々とした口調だ
「最近出水がそっけないんだけどもしかして気にしてるのかな」
思わず｢あー｣と小さく言葉を漏らした
確かに出水は最近妃旗を避けてる
大規模侵攻のときに妃旗を守れなかったのが相当悔しかったようだ
今までなら妃旗がランク戦ブースにいると聞いたらすぐにやってきたのに全く来る気配もない
ここまであからさまに避けていたら妃旗だって気付くに決まってる
…別に鈍感キャラでもないんだし
「もしかして嫌われた？」
「…そんなことはないっしょ」
「だよねー」
ケラケラと笑う妃旗
気にしてんのか気にしてないのかよく分からなくて反応に困る
モニターに視線を戻すと鋼さんの無双モードが始まっていた
学習能力の高さが垣間見える
…やっぱりレイガストの使い方上手いな
なんて思いながら見ていると妃旗が大きく背伸びをした
「よーし 今から出水に会いに行こっと
米屋も一緒に行くでしょ？」
「おー行く行く」
「三雲も行く？」
「いや僕はいいです…！」
ブンブンと首を振るメガネ
思い立ったら即行動と言わんばかりに妃旗は俺の手を引いて歩き始めた
・
俺たちは太刀川隊の隊室に向かった
今日は学校もないからどうせ隊室にいるんだろうと考えたのだ
目の前で揺れるポニーテールをいじりながら妃旗に着いていく
「私さ友達少ないから米屋たちに嫌われると困るんだよね」
唐突に自虐ネタをぶっ込んできた
思わずジュースを吹き出しそうになった
むせている俺を見て妃旗は笑った
「出水が友達やめても俺はずっと友達でいるから安心しろよ」
「キャー 米屋くんイケメーン」
「ちゃんと感情を込めろ 感情を」
裏声でふざける妃旗の肩に腕を回す
なんだかんだ言って他の奴らよりは仲がいい自信も頼られている自信もある
俺らはギャーギャー騒ぎながら太刀川隊室に向かっていった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 460人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ワールドトリガー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ばぐ(プロフ) - 海宙さん» 海宙様お久しぶりです！私もワートリ再熱して書いてしまいました笑 ありがとうございます！今日も一日頑張ってください！ (2020年11月5日 5時) (
レス) id: 16d499b4b1 (このIDを非表示/違反報告)
海宙(プロフ) - まって！今ちょうどワートリ再熱してるんですけど、ワートリとばぐさんとか最高すぎん？って感じです！今まだ読んで無いんですけど絶対読むので読んだらまたコメントしますね！あーー楽しみ！生きる糧にして取り敢えず明日の学校頑張ります！ (2020年11月4日 22時) (レス) id: c037788408 (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - おかかのおにぎりさん» ありがとうございます！そんなふうに言ってもらえて嬉しい限りです！前々からワートリの作品を書きたいと思っていたので本当に嬉しいです！これからもご愛読よろしくお願いいたします！ (2020年10月16日 5時) (レス) id: 16d499b4b1 (このIDを非表示/違反報告)
おかかのおにぎり(プロフ) - ばぐさまの作品全て読ませて頂かせてます！どの作品もとても大好きな神作者さんがとても大好きなワートリの小説を書いてくださるなんて感無量です！これからも頑張ってください！応援してます！ (2020年10月15日 21時) (レス) id: 64b2331bfd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ばぐ
| 作成日時：2020年10月8日 20時
