寮生活 ページ26
.
華の高校２年生の夏休みは秒で終わった
本当に秒で終わった
ついこの前終業式だったのにもう始業式
「秋なのに暑いやん…！！」
「９月って微妙に夏だよね」
「ほんと それ！」
校長の無駄な長話を終え教室に帰る廊下
長袖ワイシャツを肘まで捲りあげてボタンを２つ開ける
スカートも１回多めに折って出来るだけ全身で風を感じられるようにする
「成瀬 露出しすぎじゃない？」
「そんなことないって… ほら見てみ」
目を細めて怪訝そうに私を見る斉藤
私は右前にいる集団を指さした
こんな暑くて溶けそうだというのに楽しそうに騒ぐ彼女たちは私よりも露出が激しい
ワイシャツの下にノースリーブやタンクトップを着ていないようで下着が透けている
「あれは別 見せつけてるだけじゃん」
「まーね」
そんな彼女たちを横目に通り過ぎる
派手で目立つタイプの子たちだが決して害のある子たちでは無い
バレー部の応援にも来てくれるしゼリーやスポドリのの粉とか差し入れをくれることもある
…まあ私は得意ではないが
「それで船越さんと花火はどうだった？」
「…ただ花火を見て終わりました」
「なんで…！？」
思わずツッコミを入れてしまった
いやなぜ発展しなかったの？
斉藤の勇気が出なかったのか船越さんの意気地無しかのか…
思わず頭を抑えてしまう
「だって部活に集中したいだろうし…」
「…本音は？」
「振られるのが怖かったです」
「素直でよろしい」
要するに斉藤の勇気が出なかったということ
それにしても２人で花火大会に行くくらいだから船越さんも斉藤が好きだと思っていた
というか好きなんだろうけど船越さんも勇気が出なかったんだろう
「成瀬は毎日船越さんに会えるんでしょ？」
「嫌でも寮生活だからね」
「はぁー！寮生活！羨ましい！」
「斉藤も寮申請すればいいじゃん」
そう言えば｢無理だって｣と肩を通す斉藤
ちなみになんで無理かというと金銭的に厳しいというわけではない
新しく綺麗で管理人さん付きの寮は入寮希望者が多すぎて厳しいのだ
私はバレー部のマネージャーという特権を振りまわして入寮したがそれ以外の生徒は余程遠いところから通っている生徒でもない限り入寮できない
口が裂けても斉藤には言えないのだが
一見 高校生らしく華やかに見えるかもしれないが寮生活というのは決していいものではない
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 826人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らおう - ほんと俺に面白かったです！！これからも頑張ってください！！ (2021年6月20日 17時) (
レス) id: 167c20847a (このIDを非表示/違反報告)
Rena．(プロフ) - 稲荷崎のジャージって赤系の色だった気がするのですが… (2020年7月29日 20時) (レス) id: 1c1efba1d7 (このIDを非表示/違反報告)
rye(プロフ) - 46ページの鴎台の台が対になってますよ、！ (2020年5月3日 18時) (レス) id: 17d389d2ff (このIDを非表示/違反報告)
コハク(プロフ) - 更新ありがとうございます！続き楽しみにしてます！ (2020年4月29日 9時) (レス) id: 204a8dc5ce (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - 犬になりたいさん» ありがとうございます！やはり夢がある女の子はかっこいいですよね！更新頑張ります！ (2020年4月28日 17時) (レス) id: f0730c5fd6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ばぐ
| 作成日時：2020年4月19日 21時
