放課後の出会いは唐突に。 (ページ1)

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『おい。』

『なぁ、聞いてんの？』

『はぁ、だるいんだけど。』

そんな声がうっすらと聞こえてくる。

誰だろう。まだ寝かせて...。

『これ以上寝ると学校閉められるぞ。』

「えっ！？」

『起きてんじゃん。』

「えっ、あ...おはようございます。」

『ここ学校。今放課後。分かる？』

「あ、一応分かると思います。」

『じゃあ起こしたから帰るわ。』

「あっ、ありがとうございます！」

寝起きの目をこすって、頭を覚醒させる。

たしか今日は私が高校生になって1週間で、、

1週間！？

やばい、今日お兄ちゃんたちがパーティー開くって言ってたのに！！

うわぁ、私のバカ！！アホ！！

急いでリュックに勉強道具を詰め込んで、ダッシュで教室を出る。

下駄箱の所でさっきの人とすれ違った。

『あのっ、本当にありがとうございました！』

『今度購買のパン買ってきます！』

『今日は急いでるんで無理ですけど！さよなら！』

「...わかった、また明日な。」

「また明日です！！」

その人の顔を見たけど、ずっと通った綺麗な鼻とすっきりとした目が特徴的な、美形だった。

こんなイケメンなら名前くらい聞いておけばよかった。

そんなことを思ったけど、それよりも早く家に帰らないとお兄ちゃんに怒られちゃう！

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