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2日間に渡って開催される「東京・京都姉妹校交流会」。第一日目は団体戦。
ルールは至ってシンプルだ。指定された区画内に放たれた二級呪霊を先に祓った方の勝利。三級以下の呪霊も放たれており、日没までに決着がつかなければ討伐数の多いチームの勝利。
もちろん妨害行為もOK、しかし相手を殺したり再起不能の怪我を負わせてはいけない。
「あのぅ…これは、見方によってはとてもハードないじめなのでは?」
「うるせえ、しばらくそうしてろ」
『…教育に悪いよ』
「誰だよ」
東京校、ミーティングにて。
悠仁は、遺影に使うあの黒い額縁を持たされていた。
「まあまあ、事情も説明されたろ。許してやれって」
「パンダがしゃべった!」
「しゃけしゃけ」
「なんて?」
『そうだよそうだよ〜って』
悠仁はA以外の二年生の先輩は初見である。
「狗巻先輩は呪言師だ。言霊の増幅・強制の術式だからな、安全を考慮して語彙絞ってんだよ」
「“死ね“つったら相手死ぬってこと?最強じゃん」
『そんな人生甘く行きませんよ、虎杖さん』
「実力差でケースバイケースだ。強い言葉を使えばでかい反動がくるし、最悪自分に返ってくる。語彙絞るのは棘自身を守るためのものでもあんのさ」
謎のキャラを演じているAを軽くはたきながら、パンダは悠仁に解説をした。
「ふーん。で、先輩はなんで喋れんの?新種のパンダとか?」
随分と悠仁らしい答えだな、なんてAが思っているとさっきまで野薔薇と話していた真希が悠仁に話しかける。
「んなことより悠仁、屠坐魔返せよ」
屠坐魔。六本木に行った、あの最初の方の任務で五条が悠仁に貸したやつだ。
『あ』
「…五条先生が、…持ってるよ…」
「…あのバカ目隠し」
「んー」
そこらへんの事情を知っている恵とAは目を合わせた。「言う?どうする?」「知りませんよ、どうしますか?」的な。
「で?どうするよ。団体戦形式はまあ予想通りとして、メンバーが増えちまった」
『作戦変更には時間足りないよね』
「おかか」
「そりゃ悠仁次第だろ。何ができるんだ?」
彼ができるのは、「殴る」、そして「蹴る」。
「そういうの間に合ってんだよな…」
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れもん - 好きです!(ゑ)更新待ってます!! (2021年4月23日 18時) (レス) id: 46613accf8 (このIDを非表示/違反報告)
なんなん(プロフ) - もち米の化身さん» すごく嬉しいですありがとうございます> <!飽きてなかったですか、よかったです笑 (2021年3月22日 23時) (レス) id: c1887ad742 (このIDを非表示/違反報告)
もち米の化身 - 面白いですね!あと、飽きませんよ! (2021年3月21日 23時) (レス) id: 356bd7e73b (このIDを非表示/違反報告)
なんなん(プロフ) - ムスメ3さん» 世界がガッツリ!ってわけではないです!呪文、出身校、家柄、両親の仕事ぐらいですかね。わかりづらかったらごめんなさい泣 (2021年2月14日 21時) (レス) id: c1887ad742 (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - 初めましてこんばんはもしかしてハリ〇タの要素あり的な感じですか? (2021年2月14日 21時) (レス) id: 43c62374c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なんなん | 作成日時:2021年2月6日 23時