GUILTY 3 #Go

ー ページ44

｢………え？事故？

……復帰？｣




Aが俺を迎えに来ていた理由



深谷が、事故った



俺のところにはまだ連絡は入っていない……



事故って……




｢あ、お怪我は大したことはないようで、

１ヶ月程で退院出来るそうです。｣




……１ヶ月で退院……



よかった……




｢……そっか。よかった｣





ホッと息を吐き出した俺に、優しく笑うA



｢リハビリなどを経てから、復帰になるそうなので、

3ヶ月くらいと聞いてますが


それまで、また私がマネジメントをさせていただきます。

夕方までと、時間は決まっていますが……｣




また……Aが………




｢……そっか……

また……お前が、ここにいるのか…｣



３ヶ月、また俺のそばにコイツがいる


その事実に、上がる口角。




黙ったまま、前を向いたA

　


その背中に




｢………おかえり。｣



そう言うと



瞳を潤ませて振り返ったA





コイツも……戻れてよかったって、そう思ってるんじゃねーかな……




そんな風に見えた。




｢………もう……｣





｢ん？｣





｢………やめてください……その優しい顔…｣




眉間にシワを寄せて、涙を堪えながらまた前を向いた


その横顔が


やっぱ、可愛くて



愛しくて……



｢…………｣




その頭に、手を伸ばしてポンポンと触れる




ゆっくりと振り返ったAが




｢……剛さん…｣



目に涙をいっぱい溜めたまま、俺の名前を呟いた。




｢………おかえり｣




もう一度、優しくそう言ったのは



泣き顔を見たかったから。





｢……もう……っ、……｣




堪えきれなくなった涙を流したA




その泣き顔は、やっぱり可愛くて



………俺は、結局コイツが好きなんだって



また、自覚する。





｢俺が運転しようか？笑 ｣



笑うと




｢………平、気です…っ、……｣



ダァーダァー涙を流しながら、平気と応えた。



素直じゃない女。



戻ってきた、俺の……大切な女。




必死に遠ざけたのに。




全部、無駄になってく。




気持ちを捨てるのは、死ぬほど難しいのに



気持ちを戻すのは、死ぬほど簡単だ。

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