GUILTY 3 #Go

ー ページ15

｢……剛さん？｣




｢ん？｣




｢………スケジュール、辛かったりしたらちゃんと言ってくださいね｣




｢辛くねーよ｣




｢……今のことじゃなくて……｣




私が、いなくなってから……





｢……心配すんなよ。俺は、大人だよ。｣



なんて、子どもみたいに笑って言う




｢……大人だけど……｣




｢なんだよ？｣




｢……素直じゃないから…｣




｢ふっ、お前も素直じゃねーだろ。

自分のこと棚に上げんなよ。笑｣




｢……そうですけど……

剛さんに関しては、体調とかそういうことにも繋がるから……｣




｢お前の後任が、可愛い女なら

今よりも素直に甘えるから心配するなよ 笑｣



いたずらっ子のように口角をあげた剛さん



｢……なんですか、それ…｣



それを想像してみたら、



自分でもびっくりするくらいに寂しくて……



悲しかった。




｢………｣｢…………｣




剛さんのキレイな瞳から目を反らせなくて、


剛さんも、私から目を反らそうとしない



どんどんと、心臓が高鳴っていくから………




｢……それ、やめてもらっていいですか？｣



いつものように、手で遮ろうとした



私の手首を掴まれた




｢………あの｣




｢………お前以外に、こんなことしねーよ。｣




｢え？｣




｢可愛い女だったとしても、こんな風に甘えねーから。笑｣



自分の顔がボッと熱を持ったのがわかった。



今、絶対顔、真っ赤だ…



ドキドキする心臓を抑えながらなんとか言葉を絞り出す



｢……また、そうやって、からかうんですから……｣




優しく笑って、私の頭をポンポンと、叩くから




また、胸が苦しくなって



剛さんの隣に、この場所に、私以外の誰かが立つのも



彼のこんな優しい笑顔が私以外の誰かに向けられるのも嫌だって、強く思ってしまった。



｢……あ……｣




｢ん？｣




コンコン…





｢！！ あ、はい！｣



ノックする音に慌てて立ち上がる




扉を開けて、スタッフの方と会話を交わすけど




ドキドキと、心臓は激しい音をたてたまま。




【…私以外の子に、こんな風に笑わないでください。

私以外の子に、こんなこと、しないでください】



口から出そうになった、この言葉を



必死に飲み込んだ。

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