【twst】忠犬先生は今日も元気。【男主】

後処理ストラグル！ ページ6

全く、酷い失態を晒してしまった。しかも拡散スピードが早すぎてまだ授業をしていないクラスまで話が回っていた。
……こんなはずではなかった…

デイヴィス「ふは、ははは！なんだ、Aのドジな所がもうバレたか！全く、取り繕うのが苦手なやつだな。
……だが素でいた方が楽だろう。そのままで俺はいいと思うぞ。」

なんて笑いながら兄さんは俺の肩を抱いては撫でていた。

『俺だって兄さんのようなかっこいい大人の男に…』

デイヴィス「お前はいつまで経っても可愛い俺の弟だA。
いつまでもしっぽを丸めていないで飯でも食って元気を出したらどうだ。」

美味しそうな匂いに腹の虫が鳴く。
兄さんは喉を鳴らして笑い早く行くか。と歩く足を早めた。


食堂で適当に兄さんと同じものを頼み、受け取り、対面になって座る。
昨日久しぶりに会ったものだから、それまで何をしていただとか色々と話が弾んだ。

食事を終え、ナプキンで口を拭い、水を口に含んで居ると不意に肩に重さを感じ、ゆっくりと振り返る。

眼前に突き出される鋭利ななにか。
困惑しつつも目線をあげれば学園長だった。結構この面尖っているんだな。

学園長「探しましたよ！Aくん！あなたに頼みたいことがありましてね！さぁ、こちらへ！」

肯定もしていないのに手を取られ、そのままズカズカとメインストリートの方へ連れていかれた。

『ちょ、学園長？どこへ行くんですか。』

学園長「まぁまぁ、そう時間はとりませんから！」

そういうことを聞いていないんだが。ちらりと後ろを見れば兄さんもゆっくりと着いてきてくれていた。


『……これが頼み事という訳ですね。』

メインストリートに出ればグレートセブンの1人、ハートの女王の像が黒焦げになっていた。
…何をしたらこんなことになるのか。想定もできない。だが、直せないということではない。

『これくらいなら学園長でも直せるんじゃないんですか。』

そういえば学園長は露骨に目を泳がせた。

『……まぁ、頼まれましたので構いませんが。』

軽く像に触れれば焦げた部分がどんどんと綺麗になっていく。
学園長は大袈裟に感嘆の声を漏らし、兄さんは腕を組みながら頷いていた。

学園長「流石は大魔法士様ですね！こんなこと容易いといった様子でしょうか。」

『……その大魔法士という言い方。好みませんね。』

これは失礼。と全く思ってなさそうな素振りを見せる学園長。

…本当にこの人苦手だ……

地雷原タッピング！→←失態トラブルドゥ！

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