【twst】忠犬先生は今日も元気。【男主】

指導 ページ50

朝、早くから温室の管理をしていたので兄さんと一緒に朝食を摂れなかった…
仕方なく食堂で頼んだサンドイッチを片手に教科書を読んでいるとふと監督生達の声が聞こえてちらりと様子を伺った。

どうやらジャミルと会話しているようだ。ジャミルの指には治療の跡がある。
……事件の事情聴取か。そう理解して教科書に視線を移した。



エース「はぁ、はぁ…早すぎる！」

職員室へと向かう途中、息を切らしたエースとデュース、グリムが居た。何かを追っている様子だったので行く手を見てみると、そこにはいつものようにシシシと笑うラギーが居た。
…手には赤い魔法石の付いた2本のマジカルペン。
エースとデュースのではなさそうだしな…

デュース「いでよ！大釜！！！」

ラギー「っと！？今のは少しびっくりしたッスね…」

『びっくりしたのは俺の方だ。朝から追いかけっことは結構な事だ。』

そういえばラギーはこちらを振り返ってさっきまで姿も見えなかった俺がいた事に驚いている様子だ。

『廊下での追いかけっこなど言語道断、その上魔法を飛ばすなど……全く。』

ユウ「先生！ラギー先輩がリドル先輩とケイト先輩のマジカルペンを奪ったからで…！」

『ほう？看守である俺に言い訳か？今ここにあるのは事実、そして受けるべき罰。それ以外の要因などどうでも良い……

だが、確かにその手にあるマジカルペンからはリドルとケイトの匂いがする。
ラギーには特別に罰を追加して課してやろう。』

ラギー「ちょ！待ってくださいよ！」

パシパシと手を警棒で叩くとラギーは背筋を質して黙り込んだ。

『覚悟はいいか？』

そう聞けばポカンとした顔をした4人と1匹。

『…お前のした罪はしらない。だが受けるべき罰は知っている！さぁ、応えよ！我が裁きの杖！』

ガシャン！！という音と共に4人と1匹の両手首に輪が付けられる。
もはや懐かしいな。これを使うのは久しぶりか…

エース「な、なんだよこれ！？」

『罰を受け終われば外れる。それをつけている時は魔法は完全に封じられるが、授業で使う時は使えるようにしてやる。

…それをつけている限りは居場所は特定できるしどれくらい罰を遂行しているかが分かる。つまりサボればすぐ分かるからな。

あぁ、あとお前らに課された罰は反省文4枚。そしてラギーは8枚。以上だ。』

魂が抜けたような顔をしているのがなんだか面白い。
適当に用紙を渡してその場を去った。
…学園長に報告をせねば……

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