【ONEPIECE】鎧を纏う3【男主】 (ページ6)

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そう言って彼は俺の頭を撫でてくれた。彼はわざわざ能力を使って静かな空間を作ってくれていたのだ。
それからと言うものの、ガープ先生が居ない時はよく彼に引っ付いて回ったものだ。

『ロシナンテ兄様！今日は覇気のお勉強をしたんです！』

ロシナンテ「おぉ、Aは偉いな。俺がお前くらいの頃は…
……何してたかな…ま、いつもみたいにドジ踏んでたんだろうけどよ！」

なんて笑ってみせるロシナンテさんに、つられて俺も笑っていた。
…ロシナンテさんは、俺の事をどう思っていたんだろう。でも、とても面倒を見てくれていたのは印象にある。

…その後、ロシナンテさんは潜入している先で男の子に出会ったとでんでん虫で話していた。
その頃は確か俺は15くらいだったか。ロシナンテさんは、その子の話を会う度にしていて、俺はその話を聞いてロシナンテさんの優しさに再度触れた。

俺も、手伝いがしたいと、色々と調べては情報をロシナンテさんに接触しては手渡していた。
だが、教えた医者も役には立てなかったようで、ロシナンテさんは肩を落としていた。

ロシナンテ「ごめんな、Aがせっかく教えてくれたのにな。」

『…いえ、珀鉛病の治療というのは前例がないですし、誤った認識が広まっているッスから…無理もないッスよ。これ、次の頼れそうな医者のリストッス。』

そう言ってリストを受け渡せば、ロシナンテさんは笑いながらありがとう。と言った。
その頃の俺は准将で、ロシナンテさんよりも階級は上がっていた。昇進していく度、ロシナンテさんは俺よりも喜んで、毎回祝ってくれていた。

そんな優しい彼の役に立ちたくて、俺はその子の話を熱心に聞いて、何か策はないかと珀鉛病のことから、フレバンス王国についても全て調べた。
…だが、結果的には役に立てなかった。

俺は医者じゃないから、その子を救うことは出来なかった。
…医者だったとして、直す術もなかっただろうが。

そんな日々を過ごして、舞い込んできたのはロシナンテさんの「治す術が見つかりそうだ。」という言葉だった。俺は嬉しかった。

『よかったッスね！ロシナンテ兄さん！漸くローくんの病気が治るんスね！！』

コラソン「…あぁ、ありがとうなA。お前のおかげだ！」

そう言って頭を撫でられる。
…俺はその時、どうやって治すかなんて聞かなかった。だから、あんなことになるなんて思ってなかった。

13年前、ロシナンテさんは死んだ。