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『…なんスか？』
ロビン「…なんだか、あなた2年前と変わっていないかしら。いえ、2年前に何か変わった。の間違いかしら。」
変化は微々たるものだが、そんなに違うように感じるのだろうか？
『…俺は、ブリテン島の騎士、パーシヴァル。それが本当の素性だ。訳あって俺は年齢を戻され海軍に保護されたが、こっちが本当の姿。』
ロビン「…！ブリテン島、未だに不明点が多い幻とも呼ばれる島。そこに伝わる13人の騎士達の話は私も聞いたことがある。あなたが、その第3席パーシヴァル…！
世界政府非加盟国のブリテン島。そこの王に近い存在が政府に近い海軍に在籍するなんて、よく許されているわね。」
襟を下に下げて、首を指差す。
ニコ・ロビンは驚いた顔をしてカップを置いた。
『…これが俺への信用ッス。敵か味方かも分からない島の人間を、流石にタダでは置いてくれねぇッスよ。』
ロビン「…成程、よくわかったわ。」
その言葉に襟を直す。
…自ら付けたこの首輪。信用に比べれば、俺の命なんて軽いものだ。
ゾロ「そんな事するヤツらの元に居んのか？やめちまえばいいじゃねぇか、海軍なんて。」
『…いいや、俺の居場所は海軍にある。20年の恩は返しきれないくらいだ。
恩人を死なせたくはない。俺が守るんだ。もう、二度と身近の人間を失いたくはないから。
…じゃあ、俺は1度帰るッス。3日はこの島には居るッスから。また会えたら、その時は。』
そう言ってドアを開き、外へと出た。
サボ「…ありがとう。」
『…なんッスか。』
隣を歩いていたサボが足を止める。
サボ「エースのことだ、俺の兄弟を救ってくれたこと。」
『…俺は友達を救っただけッス。別に誰のためでもない、自分勝手な独善ッスよ。』
歩みを進めれば、サボはギリっと腕を掴む。
ゆっくり振り向けば、サボはじっとこちらを見つめていた。
…あぁ、この目、エースと似てるなあ。
サボ「…ははっ、俺とお前、同じところに同じような痕があるんだな。」
『……？なんスか、急に。』
サボは頬を撫でてくる。
…ほ、本当になんだ？
サボ「…俺、お前のことが気に入った。たまに顔を見せに行く。覚えておいてくれ。」
『は、？はぁ……』
そう言ってサボはどこかへ去っていった。
…な、なんだったのか…
…とりあえず。今日の報告を上げに、艦へと戻ることにした。
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作者名：みるつき | 作成日時：2022年11月3日 2時
