【ONEPIECE】鎧を纏う2【男主】 (ページ4)

今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:25,017 hit

〇ページ4

その声に男は振り返り、短い髪を風が抜ける。

『我が名はパーシヴァル。円卓の騎士、第3席パーシヴァルである。』

白ひげ「…パーシヴァル、お前にエースを任せる。第3席、その実力この目に焼き付けよう。」

『……頼まれました、白ひげの親父。』

金属音だけ残して立ち去る男に、白ひげは目を瞑った。
あの男は、約束は守る男だろう。白ひげは出会った頃からそのような印象を男に抱いていた。

そして、あの溢れんばかりの覇気にも納得していた。
…真名を思い出し、覇気のコントロールができるようになったようだが、もとより、男は"覇王色の覇気"を持ち合わせていた。

数少ない外界へと知らされた円卓の騎士、そしてその中にパーシヴァルの名はあった。
かも名高き英雄として、厳密に保管された情報を、白ひげは得ていた。

…パーシヴァルの父は、一国の国王である。しかし、パーシヴァル自身は正当な王位継承者ではない。そう、パーシヴァルの父、ペリノア王は不貞が絶えない男であったからだ。

…では何故、この男は覇王色の覇気の使い手であるのか。それは単純、王の血を継いでいる。そして、王としての適性が高いからである。そんな単純な理由である。

白ひげ「…グララララ！全く、本当に謎が尽きねぇ島だ！そんな島の話をアイツから聞けりゃどれだけいいか…」

そこまで言って、白ひげはエースを見つめた。
…自らの息子が、助かる道を見つけたことに、白ひげとて安心しているのだ。

どんな形であれ、あの男はエースを救う。
…その事実が何よりも大切に思えた。

白ひげ「でも、あんなやつでも第3席。つまるところ第1席は王にくれてやるとして…他に1人、あれ以上の人間がいるって訳だが…グララララ！…世界政府は、あの島へ迂闊に手出しはできんな。」

『…黒刀の攻撃がここまで…そろそろ頃合らしい。』

バラバラと落ちる氷塊。勢いを増す攻撃。
無差別な砲弾の雨。無遠慮、無秩序に敵を薙ぎ倒す。

黒刀の攻撃で地面になっていた氷が割れる。

…そろそろ、繰り上げ処刑が始まる。