【ONEPIECE】鎧を纏う2【男主】 (ページ14)

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海軍本部基地が崩れたことにより、意気消沈した海兵たちは、膝を着いて、手をついて。ただただ呆然としていた。

黒ひげ「じゃあ手始めに、このマリンフォードでも沈めていこうか！！」

そう叫ぶ黒ひげの頭上には大仏が浮かんでいる。
恐ろしいほどの威力の攻撃。しかし、黒ひげはまたも難を逃れたようだ。

センゴク「要塞なら、また建て直せばいい！しかし、このは世界のほぼ中心に位置する島。マリンフォード。悪党共の横行を恐れる世界中の人々にとっては、ここに我々がいることに、意味があるのだ。

仁義という名の正義は滅びん。軽々しくここを沈めるなどと口にするな、青二才が！！」

その言葉に、海兵達は立ち上がる。
守ってみろ！と叫ぶ黒ひげとセンゴク元帥がぶつかり合う。

オニグモ中将の号令、大将黄猿、赤犬の海賊の残党狩り。
…海軍の正義は、圧倒的に成されなければならない。
確かに、このマリンフォードにて暴動を起こしたことを咎められるのは当たり前なのかもしれない。

海兵の銃撃に、一方的な、徹底的な正義が下される。

熱いマグマを前に、足が竦む。
火が怖い。熱いものは嫌い。
ただ追いすがる大将赤犬の背を眺めていた。

『…ッ、動けパーシヴァル。ここで逃げては、円卓の騎士の名が、我が騎士王に向ける顔がないぞ…！！！』

ジンベイが倒れたのを皮切りに、走り始める。
もう一度意識を取り戻したようだが…

間に合え、間に合え！

そうひたすらに走っていれば、砂が大将赤犬の体を貫き、ルフィとジンベイを吹き飛ばす。

クロコダイルか。様子を伺っていれば、空中で静止したかと思えば、あれは、道化のバギー…そして大将赤犬の前に立ちはだかるは白ひげ海賊団。

…出る幕もない。そう悟り、ただただ襲い来るマグマを眺めていた。

…なにか来る。そう思い海の方を見れば、潜水艦が浮上してくる。
あれは、トラファルガーか。

そう理解し、目を背ける。
…助かる命は助かればいい。出来れば皆、死ななければいい。

じっと聖杯を見つめる。
…ずっと、答えを出せないままでいる。
本当に、これはただのわがままに過ぎない。自らのわがままで、エースを救出しようと尽力した人々はどうなるのだろう。どう思うのだろう。

グッと目を瞑り、息を整える。