【ONEPIECE】鎧を纏う2【男主】 (ページ42)

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"嫌だ"ってページ42

中将以上の主要幹部が集められる会議に出席する。
…きっと題はセンゴクさんが元帥から降りるという話だろう。そんな予想を立てつつ、話が始まるのを待った。

センゴク「待たせたか。早速話を始めよう。」

七武海の召集会議の時とは違う、海賊ではなく海軍の部下たちに向けた言葉が響く。
ここにいる全員が話の内容を悟っているのか、ただただ語られていく内容に誰一人として動揺を示さなかった。

センゴク「…次期の元帥だが____」

センゴクさんは包み隠さず全て話した。
センゴクさん自身は大将青キジを推薦していること、政府の上層部は大将赤犬を推薦していること。きっとそれは現在の世界政府全軍総帥であるコングさんにも伝えたことなのだろう。

…要は、元帥には赤犬がなるということだ。

クザン「…俺は認められねぇなぁ。お前が元帥になるくらいなら、俺がなる。」

サカズキ「… われが元帥になりゃあ、この組織は崩壊するじゃろう。そがいな体たらくではな。」

いつもよりも本気な言い合いに、こんな感じだったのかな。と思い馳せる。
…また、俺の知らないところで、仲間が、大切な人達が互いに争うのか。

センゴク「…決闘で決める他無さそうだ。」

センゴクさんは帽子を1度脱ぎ、髪を撫でつけて再度帽子を被り直す。
…呼吸を整える。

……この人達は、当然俺の知る席に座する者たち(円卓の騎士たち)ではない。1度命を失えばもう会うことは叶わない。
その辛さを理解しても尚、決闘を望むのか。

…俺には理解が出来なかった。俺は王の最期(カムランの戦い)には立ち会えなかったからだ。それどころか、その時の俺は円卓から身を引いていた。

…ただ、未だに思う。

もし、もしその場に俺がいたとすれば。
俺は、どうした？俺は…

卓の上に置いていた手に力が篭もる。
ぎりぎりという音に意識がふっと引き戻される。

ぼきん。奥歯が砕けた音がした。

血が、唾液が喉に流れ込んでくると言うのに…やけに喉が渇く。

ガープ「……A、言いたいことがあるのなら、言えばいいじゃろ。」

こういう時の、師ほど恐ろしいものは無い。
全て、見透かす。それも愛故か、それとも教育者としての勘が働いたのか。

血の混じった唾液を飲むも、喉の渇きが癒えず、ぺったりと張り付く。
声は、出るだろうか。自分の感情がぐるぐると渦巻いて、言語化出来ずに永遠と咀嚼を続ける。