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アーサー「………もう、国は安寧を得た。だからもう……いいのです、パーシヴァル。あなたは、この国に留まる理由はない。
ほかの騎士たちも居る。だから、あなたは戻れ。」
黙って王の言葉に耳を傾ける。
…確かに、この国には平穏がもたらされた。この国は、海軍として見てきたどの国よりも、豊かなものだ。
『…我が王がお許しになるのであれば。』
アーサー「許すも何も、きっと海に出てあなたには迷惑がかかる方が多い。
…この島は非加盟国だ。それ故、あなたが所属する組織から見れば敵でしょう。だから、あなたには苦労をかけるはずです。
…あなたは、強かな騎士だ、円卓の中でも指折りの。だから、きっとあなたはやっていける。そして、自分自身を信じなさい。
……応援していますよ、サー パーシヴァル。戻ってきたい時に、戻って来てもいいのですよ。
そして、時が来るまでゆっくり休みなさい。」
そう言った王の言葉を最後に、意識が途絶えた。
マリンフォードには次々と正義を掲げる者たちが集う。
皆一様に挨拶を交わして、人懐っこい笑顔がないことに違和感を覚えた。
ヒナ「…A君が居ないわね、ヒナ落胆。」
たしぎ「Aさんの姿が見えませんね…」
スモーカー「元からフラフラした野郎だ。珍しい話じゃねぇだろ……っておい、お前！誰についていってる…」
センゴク元帥！と言う大きな声の海兵に視線が集まる。
「た、たった今A中将の迎えに上がった軍艦から連絡！！敵船、中将共に消息不明と…！！」
センゴク「…なんだと？」
クザン「ちょっと！それどういう…」
その声に周囲は焦り始める。
……悪運が強い中将という評価もあるA・パシヴァールに水難事故は付き物。と言えども…毎度毎度多くのものが心配するのは、彼の人柄故だろう。
「ビブルカードの消滅は確認されませんでしたが…反応がなく…」
つる「…焦るんじゃないよ。死んでないんだ、帰ってくるさ。安心して待っていればいい。…それに、今はそこまで手を回して入れる時じゃない。」
大参謀のその声に周囲の空気が引き締まる。
センゴク「…その迎えの船1隻だけを捜索に当てろ。話を続ける…」
そして、話は戻り、白ひげ海賊団を迎える作戦へと続いた。
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作者名：みるつき | 作成日時：2022年9月6日 5時
