【ONEPIECE】鎧を纏う【男主】 (ページ47)

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騎士よページ47

「……シヴァル…パ……ル……パーシヴァル！」

『…俺はパーシヴァルでなく、パシヴァールッスよ…』

そこでハッと目を覚ます。誰だ、この声は。どこだここは。先程までの記憶を思い起こす。
…俺は確か、敵船へ単騎出撃し、無事遂行。そして帰りの船の連絡をして…

そこからの記憶が一切ない。

「…しばらく顔を見ないと思えば、記憶が無いのですね。」

『……誰だ。』

その姿を目に入れた瞬間、息を飲んだ。
その人は、そのお人は…

……かも名高き、騎士王。

『アーサー…あなたは、アーサー・ペンドラゴン…！我が、…我が王よ。』

思わず膝をつく。
…俺の、私の名は、……私の名は、パーシヴァル。円卓の騎士が1人、パーシヴァル。

「…よく戻った。我らが円卓の騎士、パーシヴァルよ。」

紳士的な笑みを浮かべる我が王は、私の手を取ってゆっくりと立たせる。
そして、引かれた椅子に座れば、対面にそっと王が腰掛ける。

「…パーシヴァル。本当に良く戻りました。今は、事情あってほかの騎士たちは出払って居ますが…元気ですよ。」

王は朗らかに笑う。
まずは、恐る恐る王の顔色を伺い、自らの身にあったことを聞いた。

…私は、森の中で母と暮らしていたが、その森が何者かに燃やされ、私は火事に巻き込まれ、そのまま消息が分からないままになっていたそうだ。

しかし、私が海軍に拾われたのは、6つの頃。つまり、幼い頃の出来事だ。
…しかし、どうだろう。私の一部戻った記憶では、聖杯探索も済んでいる。出来事と、年齢が噛み合わない。

アーサー「それに関しては…私にも分かりかねる。……私の推測だが、きっとあのロクデナシ(魔術師マーリン)が面白がって何かしたのだろう。」

『……記憶がありますとも。』

反応がいいからとしつこく付きまとわれた記憶がある。
…納得だ。ため息がついこぼれる。

アーサー「にしても、随分良い顔です。大層豊かな経験を積んだのでしょう。そしていい出会いをしたのでしょう。サーパーシヴァル。」

『…えぇ、第2の人生と言っても過言ではないこの経験。とても…』

海軍で過ごした日々はかけがえのない。役目を果たした円卓の騎士としての人生と違い、そちらでは少し未練がある。

アーサー「…わかっています。あなたは帰るべきだ、パーシヴァル。」

『…ですが、』

そこまで言ったところで、王はそっと指を口に添える。