【ONEPIECE】鎧を纏う【男主】 (ページ44)

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ハンコック「妾に見とれるやましい心が、そなたの体を硬くする！」

『…おっと、そこまでッスよ。』

大きなコートをたなびかせ、ハンコックさんの姿を覆い隠す。
…これを喰らえば石になってしまうからね。

『…おいたがすぎるッスよ、ハンコックさん。
俺も居るんッスけど…やっぱり来てくれないンスか？』

ガシャりと顔の装甲を外して、ハンコックさんよりも小さい身長を利用し、上目にそう問いかける。
グッと下唇を噛んでハンコックさんは後ずさる。

ハンコック「Aｯ！来ていたのか…！？き、気づかなかったぞ。」

『……今回のお仕事はハンコックさんと共に、本部へと戻ることッス。それが出来なければ…俺、怒られてしまいます。
それに、七武海の称号を剥奪されれば、俺とハンコックさんはもう敵同士。こうしてお話することも叶わなくなってしまうんスよ？』

ハンコックさんは凄く悩んだ顔をする。本当にどうしよう。そんな顔だ。
…もう一押し、いけるだろうか。

『マリンフォードに来てくれたら、美味しいご飯屋さんがあるんで、そこに案内しようとか思ってたんッスけど…』

ハンコック「ぐうっ、！な、なんじゃと！？Aと食事…ｯ！！」

ソワソワとし始めるハンコックさん。
しれっと繋がれていた手が固く握られる。…文字通り苦渋を舐めさせられてる顔をしたハンコックさんは、とても悔しそうに声を振り絞る。

ハンコック「………無理じゃｯ！何があろうと、世界政府の言うことなど聞きとうないんじゃ！」

『…本当にダメッスか？』

もはや泣きそうになりながら激しく首を振る。心底名残惜しそうに俺の手を話して遊蛇にのる。

『……最大期限まで、俺はここで待ってるッスよ。』

ハンコック「……好きにしろ。」

そう言って遠ざかる船を見つめた。

『……任務失敗してしまいました。申し訳ありません、モモンガさん。』

モモンガ「…Aが無理なら無理だったんだろう。私たちはただここで待つだけだ。」

じぃっと海兵たちに顔を見つめられている。
…なんなんだろうか？そう思って振り向けば、さらにまじまじと見られる。

『……何ッスか？』

「パシヴァール中将って……

…そんなお顔だったんですね！」

なんだ、そんなことか。とため息をつく。確かにここはモモンガさんの船であるから、モモンガさん直属の部下しか居ない。つまりこの顔を見たことある人がそんなに居ない。

しばらく顔をまじまじと見られ、恥ずかしかったので装甲を下ろした。