【ONEPIECE】鎧を纏う【男主】 (ページ31)

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サカズキの伯父貴からの話を聞き終える。大したことのない用だったので、難なく片付けられそうだ。
……それにしても

『…あつ…』

サカズキ「…そういやァ、Aは暑いのが苦手じゃったろ。

……しばし待てぃ。」

サカズキ伯父貴は少し会議室を開けたかと思えば、直ぐに戻ってきて、手っ取り早く俺に何かを手渡した。
…アイスだ。

『…！いいんスか？』

サカズキ「あぁ、要らんのなら食わなきゃえい。」

いただきます！と言ってアイスキャンデーを口にする。
…冷たくて美味しい。

『…！』

サカズキ伯父貴の体温が高いのだろう、渡された時から少し溶けていたアイスは、手に垂れそうになっていた。
少しみっともないか。そう思ったが、ジュルっと垂れそうな汁を啜る。

サカズキ「……………！」

クザン「…おっ」

シャクシャクと冷たいアイスを頬張る。
…甘い。美味しい、冷たい。

クザン「…Aちゃん、こっちおいで。」

『あ、クザン兄貴、アイスもっかい凍らせて下さいよ！』

クザン「うんうん、言われなくてもしてあげるからこっちにおいで。」

大人しくクザンの兄貴の膝の上に収まる。
…懐かしいな、今より少し幼い頃は、クザン兄貴の膝の上が定位置だったものだ。
俺は暑がりなので、クザン兄貴にくっついてれば涼しい。って言うのもあったのだろう。

『……俺、もっとデカい男になりたいッス、クザンの兄貴みたいに…』

クザン「……うーん、まぁ…

……それよか、早く食べちゃいなよ。」

クザンの兄貴にアイスのそばに手をずっと添えさせるのも申し訳ないので、残り二口を一気に食べて嚥下すれば、頭が痛くなる。

クザン「Aちゃんって変わんないね…ほら、そっち行ったらすぐ治るよ。」

こういう時は、あっためるのが1番なので、せっかく冷えた体をサカズキさんに寄せる。

サカズキ「それじゃあわしが持ってきた意味がありゃせん。」

そう言いつつ、サカズキさんは、頭に手を置いてくれていた。
…きっと世界でも俺くらいだ。三大将のうちの2人を冷凍庫代わりにした後、暖房替わりにするのなんて。

ボルサリーノ「ただいまぁAくん。」

ボルサリーノの伯父貴は紙袋を手にドアを潜ってきた。
先程言っていたお土産と言うやつなのだろう。

サカズキ「…ハァ、ボルサリーノ。お前はAに少々甘すぎやせんか。」

ボルサリーノ「えぇ、そんなことないよぉ。わっしはAくんの笑顔が見たいだけでねェ。」