【ONEPIECE】鎧を纏う【男主】 (ページ30)

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甥っ子ページ30

久しぶりにマリンフォードの地に足を下ろした。
俺は若いからか、本部に籠っての仕事はあまりなく、基本的に海で調査や巡視に赴いている。

「よく来たねぇ、Aくぅん。」

『！…ボルサリーノの伯父貴！』

ドックで出会ったのはボルサリーノの伯父貴で、見るからに伯父貴はお出かけをする様子だ。

『お出かけッスか、伯父貴。』

ボルサリーノ「ちょっとねえ、わっしが出ないといけないような用事ができちゃったのよねェ。」

成程、それは大事な用事なのだろう。ボルサリーノ伯父貴はおれの頭を撫でて、お土産期待しててねぇ。とだけ言って光の速さで立ち去ってしまった。

ボルサリーノ伯父貴は三大将のなかでは、多分1番に俺との接触が多い。なんせ光の速さでどこへでも移動してしまうわけで。
たまに俺の乗る船に顔を出しては、お土産だのなんだのと様々なものを置いていく。

それはさておき、今は大会議室に向かっている。何やらサカズキの伯父貴から直々の司令が下るそうだ。
俺は中将ではあるが、特定の大将や上司の元につかず、ふらついて遊撃を行っているので、こういった直々の司令が下ることはそうそうなかった。

『…パシヴァールです。』

ノックをしてそう名乗れば、低い声で入れ。と促される。
失礼します。と敷居を跨いでから一礼して、サカズキ伯父貴の方に歩み寄る。どうやらクザンの兄貴もいるようだ。

クザン「お、久しぶりだな弟分。」

『久しぶりッス、クザン兄貴！』

ボルサリーノ伯父貴が1番俺に気にかけてくれる人。であれば、クザン兄貴は俺に1番甘い人だ。…逆かもしれないが。

クザン「後で一緒に飯でも食いに行くか？行きたいとこ考えておけ。お前の好きなところでいいぞ。」

『マジッスか！？奢り？奢りッスかー！？！？』

クザンの兄貴はフッと笑って「仕方ねぇな。」と、だけ呟いた。

サカズキ「…おどれ、わしの話を聞きに来たんと違ったか。」

『っあ、す、すんませんサカズキの伯父貴…』

サカズキ伯父貴の喝に背筋がしゃんとする。
…三大将のなかで、俺に一番厳しく接してくれるのは、間違いなくサカズキ伯父貴だ。しかし、サカズキ伯父貴も厳しいけどいい人なんだ！

俺は、この三大将の伯父貴、兄貴達にとても憧れている。海兵としては当然、俺の本当の叔父貴や、兄貴のように慕っているのだ。

…3人とも違う正義を掲げていて、相反する部分もあれば、同調する部分もある。
それら全部含めて、俺は叔父貴たちを、尊敬しているのだ。