【ONEPIECE】鎧を纏う【男主】 (ページ27)

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『これで宿代は足りたッスか？』

エース「あ、あぁ………」

それは良かった。しかし、周りの人は口を開いたまま、固まっている。
…どうしたものか。一人疑問符を浮かべていれば、特徴ある笑い声が聞こえる。

白ひげ「グラララ！派手にやったな息子よォ。なんの特徴もない男が海軍中将なんざ、滅多になれるモンじゃねェとは思っていたが…これ程までとは恐れ入った」

『白ひげのオヤジ、見てたんスか。』

白ひげのオヤジは先程クルーに渡した槍を手に取ってまじまじと眺めていた。

白ひげ「…大した武装色だ、そして………

…グラララ！！野郎共、飯にするぞ！」

その一言で周りのみんなは、動き始め、昼食の準備が始まった。

エース「お前は一応客人なんだ、座っててくれよ。」

大人しく座っていれば、直ぐに準備された食事に腹の虫が鳴く。
全員揃ったところで、いただきますをして、早速食事にありつく。

『ん！美味いッスねコレ！あんま海軍じゃこんな飯食えねぇッスよ！』

エース「だろ〜！船の中では身の回りの家事は分担なんだ！今日は俺が給仕の当番だったからな！」

エースは鼻の下を擦って誇らしそうに笑った。
そして、再びガツガツと食事を再開した。

『…ん、』

…そうなる思った。エースが皿に顔を突っ込みそうになる。これ、あの時が偶然ではなく、毎回こうなのか…
おでこに手を当てて、今回は何とか阻止できたようだ。

とりあえず、エースの頭を俺の肩に乗せる。

落ちないように。気をつけながら食事を摂っていれば、どうやらエースが目を覚ましたようで、薄らめを開いた。

『飯、食うっすか？』

顔を覗き込んで聞けば、こくりと頷いたので、自らのスプーンでエースの皿から食事を掬いとり、口元へと運んでやる。

『はいあーん』

エースは大人しく口を開いて、咀嚼し嚥下する。
…その様子がなんだか餌付けをしているみたいで、楽しいのでどんどん掬った食事を口元に運んでやっていた。

エース「ん"〜…」

モゾモゾとエースは動き出し、俺の腰に巻き付く形で落ち着いて眠り始めた。

『もう要らないんスか〜…って、もう聞こえてないッスよね。』

自分の皿にある食事に手をつける。
給仕の担当に頼めばこんな料理も出てくるのだろうか。なんて考えつつ、食事を堪能する。

イゾウ「アンタ、Aと言ったかい？すまないねェ、ウチの末っ子が。
アンタに相当懐いてるみたいだ。エースのこと、頼むよ。」