【ONEPIECE】鎧を纏う【男主】 (ページ26)

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「敵船だーッ！！こちらに向かって3隻海賊船が迫ってきてるぞー！」

甲板の上は非常に騒がしくなっていた。
どうやら敵船のようだ。自らも甲板に登って確認した。

マルコ「俺が…『俺に行かせてくださいッス。』

そう声を上げれば、周りが驚いた顔でこちらを見た。

『…アレを沈めて信じてもらおうってワケじゃないっすけど、しばらくここに泊めてもらうんで、宿泊料くらいは払っとかないとと思ったんスよ。

…すんませんけど、1本好きに使っていい槍とかないッスか？騎槍なら尚良なんスけど…』

隊長格の人達は少し不信そうにこちらを見やるが、口を開いたのは、やはり1番隊隊長だった。

マルコ「…この男に槍を1本くれてやれよい。槍1本でどこまでやれるかくらいは見ててやるよい。」

マルコ直属の部下であろうクルーに槍を手渡される。少し傷の着いた略奪品であろう騎槍を受け取る。
…悪くは無い。

『ありがとうッス。ちゃんと返すんで安心して大丈夫ッスよ。』

相手は3隻。俺の船に乗って乗り込むには少しばかり厳しい。
…では、考えられること。そして俺ができること。それは…

武装色で槍を強化する。どんどん変容を遂げる槍は、大きさも一回り大きく、更には鋭さも増していた。

『…海軍本部、中将 A・パシヴァールが参る！！

我が名に懸け、航路を遮る敵を滅す！受けよ！全てを刺し穿つ槍(オールピアズランス)！！！

狙わずともｯ！！！』

槍は俺の手を離れて、少し浮遊する。そして、狙うは敵船3隻。この技は俺の意思とこの槍を繋ぎ、自在に操るものだ。
要は、技を発動した時点でこの槍からは滅多に逃げられない。

騎槍がどんどん大きくなる。

あげている腕を前に倒せば、恐ろしい速さで光を放ちながら槍は一直線に敵船へとむかっていく。

…そして、槍は敵船3隻を貫き、大破させた後、俺の手元に戻ってきた。それも、元に戻って。

『…ふふん、これが海軍のルーキーの実力ッスよ！あ、これお返しするッス！』

調子でてきた！
槍を先程まで持っていた手をグッパと、握ったり開いたりを繰り返す。
…この技は少々練度が足りず、威力がまぁまぁなことが多かったが、今のは、確実に最大値に近かった。

マルコ「…お、お前は、悪魔の実の能力者かよい、？」

『ン？俺は普通の人間ッスよ。』

その言葉に辺りは騒然とした。
それもそのはず、この海軍中将を名乗る男は、ありえないほどの力を発揮したのだ。