【刀剣乱舞】藤、燃ゆる。【男主】 (ページ15)

今日:11 hit、昨日:14 hit、合計:17,789 hit

結ページ15

『乱の髪は綺麗だな。』

胡座の上に座る乱の髪を撫でながら、そんなことを零す。

乱「えへへ！そうでしょ？頑張ってお手入れしてる自慢の髪だからね！」

乱はそう言って髪を靡かせる。
指通りはよく、絹のような良い手触り。色も綺麗な金色で、それはそれは綺麗だ。

『少し、弄ってもいいか？』

乱「うん！主さんなら大歓迎！可愛くしてね？」

あぁ。と応え、近くの棚に手を伸ばし、良さげなリボンと櫛を手に取る。
丁寧に櫛を髪に通して、横の髪を三つ編みにする。
…そしてそれを、後ろ髪とともに2本にまとめる。
赤いリボンをそれとなく可愛らしく結んで、できた。

『ん、いいぞ。』

乱はキラキラと目を輝かせて、鏡をみた。

乱「わぁぁ…！！！可愛い！主さんって、器用なんだね！」

『…あぁ。ある程度ならなんでも出来る。』

乱「えへへ、いち兄に見せてくる！！」

分かった。といえば乱は慌ただしく部屋から出ていった。

…さて、お茶でも飲もうか。
障子を開けて縁側に出る。いつも通り、小狐丸と三日月がお茶をしていて、そこを通りがかればその2人に引き止められ、一緒にお茶をすることになった。

三日月「先程、髪を綺麗に結った乱がここを駆けていってな。」

『あぁ、あれは僕が結ったものだ。大層気に入ったらしい。』

小狐丸「成程、主様は手先も器用でらっしゃる。」

まぁこの程度。妹で随分慣れたものだ。
…その言葉は飲み込んで、そうだな。とだけ返す。

小狐丸「よろしければ主様。この小狐の髪も結って頂けませぬか？」

小狐丸はそう言って櫛と馴染みの黄色いリボンを手に握らせた。

『…あぁ、そっちを向いてくれ。』

小狐丸は言われた通りに背中を向けた。
…小狐丸の髪は柔らかくて、それでいて絡まることの無い艶のある髪だ。
できるだけ短く纏まるよう、毛先もしまい込んで結い上げる。

『出来たぞ。』

小狐丸「おぉ、なかなか。首元が涼しいですな。」

三日月「似合っておるぞ、小狐。」

小狐丸は嬉しそうに髪を揺らしている。

大和守「あれ、珍しいね。この二人の間に鶯丸じゃなくてAくんが挟まってるだなんて。」

加州「あれ、ホントじゃん。」

大和守と加州が2人揃って馬当番が終わったのか、厩舎の方から歩いてきた。

加州「あれ？どうしたの小狐丸。その髪、かわいーじゃん。」

小狐丸はそう聞かれ、得意げに主様に結ってもらったのです。と答えた。

その後は何人の刀剣男士達の髪を結ったか…覚えていない。