【刀剣乱舞】藤、燃ゆる。【男主】 (ページ13)

今日:9 hit、昨日:14 hit、合計:17,787 hit

お揃いじゃん？ページ13

今日は台所に立って、燭台切の手伝いをしている。
…と、いうのも。今日は遠征でいつも手伝いをしている歌仙などがいないからである。
だからといって燭台切ばかりに負担をかけるのも申し訳ないのでな。

ふと、調理中僕の左肩と燭台切の右肩が触れ合う。

『っ、すまない。』「あぁ、ごめんね」

互いに顔を合わせて謝罪をするものだから、少し面白くなって笑ってしまう。

燭台切「あはは、僕達2人とも隠れてる目が逆で同じ方向見えてないから、ぶつかっちゃったんだね。」

『っふふ、そうだな。気をつけないとな。』

そう言って作業を再開する。

燭台切「…そういえばAくんさ、なんでそのガーゼつけてるの？」

そんな問い掛けに不意に手が止まる。
その様子に気が付き、燭台切は少し慌てたように言いたくないことなら言わなくていい。と言ってくれた。

『…話せば長くなるからな、何れ、整理が着いたら皆に話す。』

燭台切「…うん、Aくんのペースでいいよ。僕達の時間は有り余るくらいなんだ。ゆっくりで構わないよ。」

燭台切は優しいな。と思いつつ、自らの過去を思い出し、少し切なげな気分になる。
…過去は過去だ。過ぎ去るものを追い求め続けても、何も良いことは無い。

燭台切「これであとは煮込んで完成だね。わざわざありがとうAくん。凄く手際が良くて助かった。」

『料理は得意な方だからな。何かあれば何時でも呼んでくれ。』

そう返せば燭台切はへぇ。と顎に手を当ててこちらを見ている。

『…なんだ？』

燭台切「ふふ、なんでもないよ。ただ、お揃いじゃん？料理もできて、片目を何らかで隠してるの。
なんか、人と共通点あるのって嬉しくない？…それが、好きな相手だと尚更さ。」

そうか、燭台切は僕のことを好いてくれているのか。
ここの者たちは主に対してとても交友的で皆、僕に対して好意的なので、嬉しい限りだ。

『僕も、この本丸の皆が僕のことを好いていてくれて嬉しい限りだ。』

思っていたことをそのまま言えば、燭台切は少しバツが悪そうにそっぽを向く。

燭台切「…本当にAくんって鈍感だね…まぁそんなところもいいんだけどね。」

『…？燭台切、今なにか…』

燭台切「いや？独り言だよ。気にしないで。
さ、出来上がるまでの時間、手伝ってくれたお礼におやつにしようか。」

これはまた。ありがたいな。

その後は、おやつを食べているところを短刀達に見つかり、結果として皆で早めのおやつタイムになった。