紡がれる糸 (ページ2)

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Prolog2 ページ2

ジーニストside

少し暑くなってきた頃、Aは仮免を取得した。そして、雄英からの推薦がきていた。やはり、Aが持っている個性が"治癒"だからだろうか…。

A「お父さん」

「どうしたんだ、A。そんなに改まって」

A「私、雄英の推薦は蹴ろうと思う」

「どうしてそうしようと思ったんだ？」

A「自分の力で入りたいの。だから…推薦蹴ってもいい？」

「あぁ、いいよ。Aのやりたいようにしなさい」

Aの顔が一気に明るくなる。そして、「ありがとう、お父さん！」と言って私に抱きついてきた。

至福。私の娘が天使のように可愛い。

そうして、季節は過ぎていった。夏から秋、冬へと。

Aは雄英の試験に向けて沢山の努力をした。私はAを見守るだけにした。あの子はやると決めたら何事にも努力を惜しまない。だから邪魔はしない。

雄英を受験して、Aは合格した。筆記、実技共に優秀な成績で合格したのだ。

少し肌寒く、日差しが暖かい今日はAの中学校の卒業式だ。

A「今日で卒業しちゃった…」

「でも、これから楽しい高校生活が待っているだろう？」

A「うん…！ヒーローになるためにも私もっと頑張るね！」

「楽しみにしてるよ」

Aの頭を軽く撫でた。ちっとも変わらない。私に頭を撫でられて嬉しそうにするのは。

この子がこれからも笑っていけるような、そんないい未来があってほしい。

兄さん、義姉さん。見守っててくれ。

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