志摩ちゃんの恋人 2

志摩ちゃんの悪夢 -予感- ページ36

(※ドラマ最終話沿いのお話ですが、少し演出の異なる場面もあります想像力を膨らませてお読み下さい。尚、お話の都合上、前者の夢が志摩の見た夢だという体でお話を進めておりますご了承ください。)



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あの日から、彼の様子が少し違うことは、

なんとなく気づいていた。













【志摩ちゃんと悪夢】












「ねえ一未、」

「ん？」

「警察、辞めたりしないよね？」

「どうした急に」



あの日から、

彼の様子に少し違和感を感じるようになった。



「…ごめん、なんでもない」

「…」



陣馬さんが、事故に遭った。

そう聞いて急いでお見舞いに駆けつけた。
沢山の管に繋がれた陣馬さんは痛々しくて、「目を覚ますか分からないらしい」そう一未に言われた時、まるで頭を殴られたみたいな感覚だったのを、今でも覚えている。


その時の一未の表情も。



「なんとなく一未が、いなくなっちゃう気がして…」

「警察なんて常に危険と隣り合わせだろ」
　

それはまるで、陣馬さんを重ねているような、
自分を投げ出すような、そんな言い方だった。



「ねえ一未、……今、危ないこと、してないよね？」

「……もし、してたとしても」

「…」



「お前には関係ない」





拒絶だった。




一未の目は冷たくて、これ以上詮索するなと言わんばかりに私を拒絶していた。

捜査一課も通ってきた彼にとっては、
同じ警察官でも私なんてちっぽけなのかもしれない。

だけど、少しでも力になりたかった。
頼ってほしかった。





警察官として、なんてのは建前だ。







一番彼の近くにいるのに、今はなんだか、遠かった。





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