迎えに来る藍ちゃん ページ7
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Aからの電話を待ちながら夜を過ごす。
今頃何してるんだろうか。
会社の呑み会、ということは
「男もいる…」
男がいる酒の場なんて、ぶっちゃけると行かせたくない。
だけど彼女だって社会人として付き合いがある。
それを俺のワガママで縛り付けておくことは出来ない。
分かってる。
分かってるけど、
「早く終わんねーかなあ…」
携帯電話を眺めていると、
着信を知らせる画面。
「えっ、以心伝心！？」
どす黒い、とてもAには見せることが出来ない感情があっという間に晴れる。
そして飛びつくように電話に出た。
「もしもしAー？」
「…あ、すいません」
「…あ？」
耳に届いたのは、可愛らしい彼女の声とは程遠い、
知らぬ男の声。
「……誰だ」
思わず、声が低くなった。
「…あ、名字さんの同僚の、」
名を名乗った電話の向こうの男。
Aの会社の男…
ドロドロと、自分の奥深くに黒い渦が巻くのが分かった。
「名字さん、呑みすぎちゃったみたいで変わりに俺が、」
「…」
「……あの」
「…あー！そういうことね！ごめんなあ。
“俺の恋人”が迷惑掛けて」
電話の向こうで、少しの沈黙。
これは俺の勘だけど、
恐らくこの電話の男はAに好意がある。
つか、じゃなきゃ、(彼女)が酔ってるとはいえわざわざ迎えの電話を代わりにするわけがない。
……あー、なんかイライラしてきた。
「Aは？近くにいる？」
「あっはい、いますけど」
「変わって」
「いや、でも名字相当酔ってて」
「いいから変われ」
小さく息を飲んだ男。
そして近くにいる彼女に声を掛けるのが聞こえた。
その呼ぶ声にすら、苛立ちが増す。
思わずサングラスを覆うように手を掛けた。
「……もしもし、藍？」
聞こえてきたのはアルコールのせいか、いつもよりかふわふわとしたAの声。
「A、今迎え行くから待ってて」
「…うん、待ってる」
俺の指示に素直に答えた彼女が愛おしくて、
Aがこんな俺の姿見たらどう思うんだろうな、
そんな事を思いながら1人苦笑いを漏らし、
指定された呑み屋に足を急いだ。
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.
藍、まだかな……
藍に連絡してくれた同僚が私に携帯を返しながら話す。
「名字の彼氏ってどんな人？」
「え？」
どんな人、か……
同僚に突然そう聞かれて、
ふと考えた。
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どんたろす - いつも素敵な更新ありがとうございます！他の方のコメントで、キューちゃんと仲良くしてる彼女に嫉妬する藍ちゃんが見たい、という声がありました。もしその話を書く機会があれば、おまけで陣馬さんと父娘のように仲良くしてる姿にもヤキモキしてる藍ちゃんも是非！ (2020年9月20日 2時) (
レス) id: 9081917f09 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵 - 初めてのコメント失礼致します。読んでいてドキドキキュンキュンしっぱなしで最初から最後まで止まりませんでした！これからも更新を楽しみにしております！ (2020年9月19日 21時) (レス) id: 329b271bd3 (このIDを非表示/違反報告)
MARI(プロフ) - こ、こんな彼氏が欲しい…いつもキュンキュンありがとうございます（笑）ドラマは終わってしまいましたが、楽しみにしてます！ (2020年9月17日 17時) (レス) id: de6259910f (このIDを非表示/違反報告)
どんたろす - (前文の続き→)現在はリクエスト募集してないとのことなので、もしリクエストするなら…と、あれこれ妄想するのが最近の楽しみです。ドラマは終了しましたが、MIU熱は冷めません！今後も素敵な作品が続きますように！沢山の作品を、本当にありがとうございます！ (2020年9月8日 16時) (レス) id: 9081917f09 (このIDを非表示/違反報告)
どんたろす - 初めてコメントします。ねむさんの作品、凄く大好きです！ドラマの雰囲気を全く崩さず、藍ちゃんや志摩ちゃんの言動も、文章を読みながらリアルに想像出来ます。彼女の設定や性格も、読んでいて全く違和感無く、話がスッと頭に入ってきます。 (2020年9月8日 16時) (レス) id: 9081917f09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねむ
| 作成日時：2020年8月2日 16時
