藍ちゃんの恋人 2

迎えに来る藍ちゃん ページ5

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モテる恋人を持つというのは、大変だ。



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【 迎えに来る藍ちゃん 】


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今日は、仕事終わりで会社の呑み会だ。
特に大きな呑み会ではなくて、行きたい人が集って行う個人的なもの。

私はあまりお酒が強いわけでもないから誘われた時断ろうとしたけれど、同期の女の子に強く押されて参加することになった。



「じゃあ終わったら連絡して」

「えっ」

「迎えに行く」



報告として藍に話せば、返ってきたのはこの返事。


「前みたいなことされたら俺心配」


それは私が酔って1人で藍の家に押し掛けた話。
それを出されたら、何も言えなくなる…
あの時は散々藍に迷惑を掛けてしまった。



「…じゃあ終わった連絡するね」

「あ！あと」

「…っちょ、近い、何、？」

「あんま呑みすぎんな」



至近距離にある藍の綺麗な顔にドキマギしながら素直に応じると、藍はにこっと笑顔になる。


「分かればオッケー」


いい子いい子、とまるで子供扱いだ。





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そして仕事終わり、近くの居酒屋の個室で既に呑み会は始まっている。

今日はなんだか皆、ペースが早い。


「名字、全然呑んでねえじゃん」

「私お酒あんまり強くないから」


話しかけてきたのは同じ男性の同僚。
噂によれば、他部署での女性人気が高いらしい。

顔、整ってるもんなあ。




……私は藍の方がかっこいいと思うけど、なんて。




「せっかくだし遠慮せず呑めよ」

「ちょっ、だからあんまり強くないんだって、！」


減りかけていたコップに同僚の手によって注がれたアルコール。


「なに？彼氏に止められてんの？」

「えっ、？」

「男がいる前であんまり呑むんじゃねー、とか？」

「そんなことは、ないけど」


…呑みすぎに気をつけるようには言われたけれど、そんなことは言われてない。


「じゃあいいじゃん」


女性人気が高いらしいけれど、強要してくる同僚に私は少し苦手だなあと、一人で考える。

面倒だな…と思いながら、
私の断りを上手く交わす同僚に流されて、一杯、もう一杯とアルコールを身体に入れてしまった。





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