志摩ちゃんに看病してもらう ページ13
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身体が、熱い。
汗だろうか、身体が濡れて気持ちが悪い。
まだ怠さは抜けない。
でもひとつだけ先程と違うのは、
頭に感じる、ひんやりとした感覚。
小さな物音で、目を開ける。
カーテンの外は薄暗い。
どれだけ寝たのだろうか、睡眠と、頭に置かれた濡れタオルのおかげで、今朝よりはほんの少しだけ楽に感じた。
…？
タオル……？
私は一未と電話しててあのまま寝落ちしたはずだ。
じゃあ、誰が…
「悪い、起こしたか」
寝室のドアが開いてこちらを覗いたのは、
「…！一未、なんで」
「誰かさんが高熱でぶっ倒れそうなくせに1人じゃフラフラで何も出来ないくせに誰も頼らずにもう治りかけだなんてへったくそな嘘ついて仕舞いに呼びかけにも反応なくなったら誰だって気になるだろ」
ちなみにここまで一未は句点なく一定の口調で言い切った。
「…その誰かさんって」
「自覚もないのか」
「………いえ、あります」
一未の手にはおぼんと、それに乗った小さめのお茶碗。お粥を作ってくれたんだろうか。テーブルに置かれたお茶碗からは、微かに湯気が見える。
「起きれるか？」という一未の声に、上半身を起こす。
少しだけ、目眩がした。
「どうせ朝から何も食ってないんだろ、薬も飲まなきゃいけないんだから、少しでも腹にいれろ」
「食欲なくて…」
「食わせて欲しいか？」
「…へっ」
一未の突然の台詞に気の抜けた返事が出る。
「い、いいですいいです！自分で食べます」
「遠慮するな」
「や、あの、ほんとに大丈夫、自分で」
「A」
慌てる私に、言い聞かせるように強く放たれた一未の私を呼ぶ声。
でもその声にはどこか、切なさを含んでいる。
「こういう時くらい、甘えていい」
「Aがこういう時、人に甘えるのが苦手なのは知ってる。でも俺には、頼って欲しい」
その言い方はまるで、小さい子を宥めるような優しい声で、それなのに、寂しげにも聞こえる声には、
“ 頼って欲しかった “
そんな想いが篭ってるような感じがした。
「人には余るだけ優しいのに、自分に優しくないの、いい加減直せ。」
「…それどういう…」
意味よ、と問おうとした私の声は、小さく呟かれた続く一未の声に、言葉が出なくなった。
「俺の方が心配でおかしくなる。」
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One - 彼氏の前で他の男の話題するのはNGなきがしました (2020年9月3日 21時) (
レス) id: 79cda32f43 (このIDを非表示/違反報告)
りょうこ - 毎回キュンキュンしながら拝見しております！更新ありがとうございます！早く読みたい！続きが読みたい！と言う気持ちになります！！主人公が事件に巻き込まれて志摩さんが助けるお話が読みたいです！志摩さんサイドの主人公への想いも一緒に書いて頂けたら嬉しいです！ (2020年8月8日 2時) (レス) id: ba306ee394 (このIDを非表示/違反報告)
ぱなな - 文章力と志摩さんな源さんが滲みでてて、コメントせずにはいられない感情になります！！！幸せをありがとうございます！キュルンッしてよんでます。これからもたのしみにしています！！！！ (2020年8月8日 0時) (レス) id: 67148dc792 (このIDを非表示/違反報告)
おやぎ。(プロフ) - 志摩ああああん！！最高です！好きです！星が足りないです！！！1話1話読み終える毎につい評価押してしまい…何度無効の字を見たことでしょう…これからも楽しみにしてます！ (2020年8月7日 20時) (レス) id: f226b1ad14 (このIDを非表示/違反報告)
りり - 最高です！更新してくださってありがとうございます！ (2020年8月7日 13時) (レス) id: b6a858b6bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねむ
| 作成日時：2020年7月7日 10時
