信じない理由 11 ページ12
｢ええ、ええ！私は優しいですからね！業者くらいパッと呼んで差し上げますとも！｣
うんうんと1人頷いた学園長さんは、さて、と話を切りかえた。
｢買い物は行かないだろうなと踏んでいましたが正解なようですね。寮長たちに怒鳴ら······色々言われましたから買ってきましたよ｣
学園長さんが杖を一振すると目の前に沢山の袋が現れた。魔法だ！すごい！今のかっこよかった！！まだちょっと怖いけど！
｢何なんだゾ？｣
｢色々ですよ。まずはこれ、掃除用具ですね｣
バケツと雑巾、箒なども揃っている。渡されたので受け取ると、学園長さんは次の袋を漁り出した。
｢これは生活必需品が入っています。こっちの袋は食材です。多く見積って一週間分ってところですかね。食器は棚に入ってます。まあ多少汚れているでしょうが洗えば問題ないでしょう｣
｢その······｣
｢ああ！そうでした！こちらを！｣
｢え、あ、ありがとうございます······？｣
ずいっと目の前に出されたものを受け取ると、学園長さんは誇らしげに胸を張った。
｢なんとこの学園の制服です！ズボンにしようと思ったんですがスカートと意見が割れましてねぇ。両方入っているので好きなように着てください。ここは男子校なので、ズボンの方が安全かと思いますが｣
それはそうだ。でもスカートもくれるだなんて、この女装を皆受け入れてくれているのだろうか。お姉ちゃんにやられただけでボク自身に女装趣味はないんだけどなぁ。
｢あの、学園長さん······｣
｢ああ！電気ガス水道は正常に動きますよ！焦げのこべりつきは渡した掃除用具に専用洗剤があるので使ってください｣
｢あの話を、｣
｢授業の参加は明後日からです。とりあえず一週間は各寮長がここへ迎えに来ます。一緒に教室へ行ってください。あなたとグリムくんで一人の生徒だとみなします。あまり素行の悪い行動を起こさないように！では私は業者へ連絡をしてきます｣
｢一緒に学べるんだゾ！？やったー！！大魔法士になる日も近いんだゾ！｣
｢がくえーーーー｣
学園長さんが床を杖でトンと叩くとキラキラの光の粒を残して消えてしまった。どうして······呼んでいたのに······。
｢やっぱり掃除して過ごせってことですか······？｣
声は小さく消えていった。
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埋夜冬(プロフ) - 茜さん» 読んでいただきありがとうございます！続編でやらせていただきますね！お待ちください！ (2022年1月30日 11時) (
レス) id: 71445b0c29 (このIDを非表示/違反報告)
茜 - 夢主のイラストを見て可愛い！と叫びそうになりました。リクエストでハーツラビュルにお茶会に呼ばれたらというのをお願いします (2022年1月30日 11時) (レス) @page40 id: 6b60f4e764 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - ユノンさん» こんにちは！コメントありがとうございます！私自身イラストが描けないので、絵心のある友人に頼んでみました！11日以降にまた覗いてみてください！きっとイラストが載ってますよ！ (2022年1月6日 17時) (レス) id: 5c8498129f (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 夢主人公のイラストが見てみたいです (2022年1月6日 12時) (レス) @page3 id: 53f56e15b5 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 星猫さん» 嬉しいです！！ありがとうございます！！続編までいくと思いますので、どうぞよろしくお願いします！！！ (2021年12月30日 14時) (レス) id: 5c8498129f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：埋夜 冬
| 作成日時：2021年11月21日 23時
