さすがは神様がくれたスキルだね ページ35
有機物も無機物も全て集められる。ああ、確かにこれは
さすがは神様がくれたスキルだね。
『集める』ことができる。つまりは物でも、"人"を形づくるものでも集めることが出来るということだ。恐らく、血液や内臓なども全て。
確かにこの魔王には苦しんで死んでもらいたい。だが殺すなら、魔法で圧倒してからがいい。Aはそう考えた。
何せ大切な仲間はみんな、Aを守るために魔法を使い続けてくれたのだから。
「なるほど。僕も本気でいかないとヤバそうだ」
ボッとノヴァーレの手のひらには火の玉が浮かぶ。後ろにもいくつも出てきたそれは当たったら致命傷になってしまうのだろう。
火に対抗できるもの・・・・・・水か!
怒りすぎて冷静になっている頭には、ある言葉が浮かんできた。
『―水の精霊 我が元に その力を持ちて 悪を流す剣となれ!』
オリオンが言った、水属性の詠唱。"我が元に"と言うだけあって、この世界には精霊がいる。
この旅の中で、Aは全く知らないこの世界のことを教えてもらった。
『この世界には主な属性が6つ存在している。それぞれ、その属性の精霊の力を借りて魔法を出すんだ。中でも強い力を持つ精霊がいるのが、火・水・風・大地の精霊なんだよ』。そう教えてくれたのはエルだ。
『精霊さまも、お名前があるんですよ』。そう声をかけてくれたのはハル。四大精霊の名前を教えてもらった。
きっと今のこの状態なら、その精霊を集めることも出来るだろう。まずは火に対抗するための水。その精霊。
「
ものすごい勢いで火の玉が向かってくるのと、名を叫んだのは同時だった。
迫る火の玉。いくらスキルの使い方が分かっても精霊までは集められないかと、また盾をスキルで出そうとしたその時。
水が、火の玉を飲み込んだ。
「なっ・・・・・・!?」
水はAの前の小さな青い光から出たものだ。たくさんあったあの火の玉を、一口で丸飲み。
「もしかしてウンディーネ・・・・・・?」
Aの質問に青い光はふわふわと飛び、Aの頬に寄った。
それが答えだ。
「精霊をそのまま仕えてさせている!?そんなことが・・・・・・」
やはりこれもありえない出来事らしい。
僕は異世界から来た。どうせなら"異常"を強みにして戦ってやる!
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埋夜冬(プロフ) - 千々さん» 最後までお読み下さりありがとうございます!!!もう本当にありがとうございます!超絶励みになってました!(語彙力) 主人公くんに万が一飽きると魔王様が攫う気満々ですが、その前にエル様がガードしにきます。玩具を取られたくないからね!!ガードが多いね主人公! (2021年3月13日 11時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - 完結おめでとうございます! とても面白かったです! やっぱりファルの主人公に対する執着がいいなあと思いました。そしてファルが主人公に飽きる日は来ないらしいですが、もしそんなことになったら私が主人公を守りにいきます(( 本当にお疲れさまでした! (2021年3月13日 11時) (レス) id: df88b28f21 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 千々さん» ありがとうございます!!作者は更新時間まばらですが、これからも精一杯頑張らせていただきます!今後もよろしくお願いします! (2020年8月26日 12時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - 続編おめでとうございます! とても楽しくお話を読ませていただいています! 楽しいお話の中にちりばめられた謎がとても気になって……! これからも読ませていただきます! 続きを楽しみにしていますね! (2020年8月26日 8時) (レス) id: df88b28f21 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - ふわふわありすさん» ありがとうございます!予定では続編でちゃんと終われるはず!頑張りますのでお楽しみに!コメントありがとうございます! (2020年8月26日 5時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:埋夜冬 | 作成日時:2020年8月25日 23時