第45話 ページ47
翌日。咲夜はすでに家を出ていた。咲夜が作ってくれた朝食を食べ、咲夜と買いに行った服を着る。身だしなみを整えて、チケットを持って、財布の中に大量の札束を突っ込んだ。グッズを買うためだ。｢よし｣、と1人頷いてライブ会場へ向かった。
｢すっごい人･･････｣
ライブ会場はそれなりに人が集まる場所だった。ライブ会場としてはメジャーな場所ではないけれど、場所を言われたら分かるところ。
すごいな、こんなに人がいるところでやるんだ。
物販に並んでSakiのグッズを買い漁り、家に送ってもらう手筈を整えてから会場入りする。中心よりも前の席の真ん中。ボーカルのSakiがしっかり見える位置だ。
時間までコーレスとハンドサインを復習してワクワクしながら始まるのを待った。
会場が暗くなる。ボルテージが一気に上がった！！
｢Sakiー！！！｣
自分でもこんな大声出るんだな、とびっくりするほど声を出してSakiを応援する。オープニングは駆け上がる青春の曲。そこからハイテンションな曲をたくさんやる。
トークを交えてからしっとりなバラード。綺麗な声が響いて、鼻の奥がツンとした。
だが、楽しい時間はあっという間に過ぎていく。
｢今からやるのは、新曲です。この前の生配信でやった曲と、他に3曲。最後まで楽しんでいってね｣
新曲。1つ目はあの生配信でやった『好きで溢れるように』。何度聴いても、あの時のことを思い出して泣きそうになる。
2曲目は『証』。聴いていて、分かってしまった。
"銀色の 名を連ねたその証 帰る場所だから"
"紅葉が見た あの約束 まだ有効かな？"
これはドッグタグを基にした歌だ。あの約束･･････恐らく『お互いの所へ帰ってくる』と言ったものだ。
そんなの、有効に決まってる！
3曲目は『parting』。決別や別れ、という意味だ。すごく、激しい曲だった。今まで溜め込んでいた全てを吐き出すかのようなロック。だというのに苦しそうな歌声だった。
最後の曲は『溢れた愛と』。これも歌い出しから気づいた。これは『好きで溢れるように』のアンサーソングだ。咲夜はあの曲の続編として『溢れた愛と』を作ったのだ。
"邪魔するものは何も無い"
"好きだけじゃ足りない 溢れた愛で包むから"
"これからもずっと一緒に歩いていこう"
咲夜と、目が合った。仮面がこちらを見て、口許が笑みを浮かべて。
｢ッ―――――――――――！！｣
嗚呼！嗚呼！！咲夜はずるい！！
Aはポロポロと涙を零しながら咲夜に頷いた。
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*-七海-*@めぐ民 - う〜ん…泣ける！もう、今我情緒不安定だからww涙めっちゃ出るんやけどww (2020年8月25日 21時) (
レス) id: cc0b3d41a2 (このIDを非表示/違反報告)
*-七海-*@めぐ民 - 埋夜冬さん» なりましょう！(2人は我らが見てるって事を知らないのだな…) (2020年8月11日 23時) (レス) id: cc0b3d41a2 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - *-七海-*@めぐ民さん» よし！2人で木になりましょう！！！ (2020年8月9日 22時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
*-七海-*@めぐ民 - 埋夜冬さん» wwwじゃあ、我はその木の枝役に立候補します！！ww (2020年8月9日 22時) (レス) id: cc0b3d41a2 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - *-七海-*@めぐ民さん» でしょう！？私はめちゃくちゃイケメンな相手にやってるのを見る木の葉役に立候補します！！！ (2020年8月9日 13時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：埋夜冬
| 作成日時：2020年6月28日 22時
