第43話 ページ45
昔、母に教えてもらった料理。初めて一緒に作ったものでたくさん褒めてもらった。だからカレーだけは上手くなろうと小さな頃から作ってきた。1人で作るようになってからそれはもう大変な事態になった事は数知れず。でも諦めなかった。他の料理は作れなくても、カレーだけは―――――――家族との繋がりの1つだから。
少しだけよそって味見をする。
うん、うちの味だ。家族と食べたカレーの味。泣きそうになる目を擦って、パンパンと頬を叩く。
あとはお風呂掃除か。お風呂掃除ならAの不幸体質が災いしても比較的被害が少ない。咲夜が頑張っている今、自分は何もせず咲夜の帰りを待つだけなんてしたくなかった。
浴槽にスプレーをしてスポンジで洗っていく。咲夜が来る前は所々カビが生えていたのに、改めて見ると何も無い。咲夜は本当にすごい。
ツルン
｢わ！？｣
ガンッ
｢いっ･･･！！？｣
シャー
｢あぁぁあ〜！！｣
もうこれで何度目の惨劇だろう。洗剤で手を滑らせて頭を打ち、その衝撃で押すタイプのシャワーが全身目掛けて水を発射した。
｢テンプレなんだよね〜･･････｣
水に打たれつつ深いため息を吐いた。こうならないように気を付けていたのに何故起こるのだろうか。
仕方ない。お風呂はシャワーだけにしてもう入ってしまおう。お湯は貯めておく。咲夜が帰ってきたらすぐにお風呂に入ってリラックスしてくれるように。
それに明日は咲夜のライブの日だ。コンディションを最高にしてほしい。少しでも手伝いが出来るのなら喜んで受け入れよう。
お風呂から出てラフな格好になったところで玄関から音がした。咲夜が帰ってきたみたいだ。
｢ただいま｣
｢おかえり咲夜！｣
玄関へ迎えに行くと咲夜はふわっと微笑んで髪を撫でた。撫でている手に擦り寄って甘えた後荷物をもらう。
｢今日は色々出来てるよ！先にご飯にする？でもリラックスするならお風呂かな？それとも―――――――｣
｢Aにする｣
瞬間、ギューッと抱きしめられた。
｢俺のために色々やってくれたの、すごく嬉しい。ありがとう｣
遅れて気付いた。今の会話そのまんま『ご飯にする？お風呂にする？それとも･･･わ・た・し？』ってやつだ。無意識でそんな会話になるとは･･･。慣れって恐ろしい。
｢あ、いや･･････その、うん。咲夜の助けになりたくて｣
｢もう毎日助かってるよ。愛してる｣
｢俺も愛してる｣
啄むようなキスをして、笑いあった。
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*-七海-*@めぐ民 - う〜ん…泣ける！もう、今我情緒不安定だからww涙めっちゃ出るんやけどww (2020年8月25日 21時) (
レス) id: cc0b3d41a2 (このIDを非表示/違反報告)
*-七海-*@めぐ民 - 埋夜冬さん» なりましょう！(2人は我らが見てるって事を知らないのだな…) (2020年8月11日 23時) (レス) id: cc0b3d41a2 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - *-七海-*@めぐ民さん» よし！2人で木になりましょう！！！ (2020年8月9日 22時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
*-七海-*@めぐ民 - 埋夜冬さん» wwwじゃあ、我はその木の枝役に立候補します！！ww (2020年8月9日 22時) (レス) id: cc0b3d41a2 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - *-七海-*@めぐ民さん» でしょう！？私はめちゃくちゃイケメンな相手にやってるのを見る木の葉役に立候補します！！！ (2020年8月9日 13時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：埋夜冬
| 作成日時：2020年6月28日 22時
