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第39話 ページ41

「まずは自己紹介からだな。俺はシロ。inefficiencyのドラムをしてる。お前のことはSakiから聞いてるよ。橘花だっけ」

「あ・・・・・・はい。橘花Aです」

先程の『男の子だったんだな』という言葉が尾を引いて、随分としおらしい声が出てしまった。シロは悪いって言ってるわけじゃないと言ってくれたが、咲夜はイケメンでバンドのボーカルをしている有名人だ。

・・・・・・俺といることで、咲夜の将来が潰れてしまっているんじゃないか?

そう考えると、すごくいたたまれない。恋人なんだと紹介するのは咲夜に悪いんじゃ・・・。

「A、何か変なこと考えてるでしょ。シロが言ったことは気にしなくていいよ。大丈夫だから。ね?」

ポンポンと咲夜が髪を撫でる。マスクで口元は分からないが、目がいつもの優しさをたたえているので恐らく微笑んでいるのだろう。
それだけで肩の力が抜けた。咲夜が大丈夫だと言ったら大丈夫なのだ。

「本当に悪かったよ。Sakiがいつも『可愛い』とか『一緒にいるだけで癒される』とか『無防備すぎて心配だから俺が傍にいないと』とか惚気けるから俺はてっきり女の子だと思ってたんだよ」

沈んでいた心が浮き上がると同時に顔に熱が溜まった。バッと咲夜を見ると微妙に目線を逸らされる。つまりは今言ってたことは本当に咲夜がバンドメンバーに言ってるわけで・・・。

「バンドメンバーだからって何でそんな話してるの!」

可愛いとか、そんなこと。
恋人に言われて嬉しくないわけないけど、恥ずかしい!

「ごめんね?でもラブソング作るって言ったら『どんな子?』って聞いてくるから言いたくなっちゃって」

顔を真っ赤にしているAにしゅん・・・となって謝れば、

「べ、別に怒ってるわけじゃなくて・・・恥ずかしくて・・・・・・」

と自分の両手を手をきゅっと組んだ。素直に自分の感情を伝えてくれるのは嬉しいが、やはりチョロくて心配になる。

「なるほどなぁ。Sakiが惚気けたの分かった気がする。そりゃあんな曲が出来上がるわ」

シロは、Sakiからかかってきた電話に出て『例の件、やるよ。俺が全部作る』と言われた時、心底驚いた。例の件―――新曲をいくつか作成するという大変なことを、1人でやると言ったからだ。出来たのはラブソング。しかも誰かに向けて作られたことが一目瞭然のもの。だがSakiはまるで失恋ソングのようなものだけ、一刻でも早く公開したいと言った。

今なら分かる。あれは失恋ソングじゃなくてAだけに向けたラブソングだと。

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*-七海-*@めぐ民 - う〜ん…泣ける!もう、今我情緒不安定だからww涙めっちゃ出るんやけどww (2020年8月25日 21時) (レス) id: cc0b3d41a2 (このIDを非表示/違反報告)
*-七海-*@めぐ民 - 埋夜冬さん» なりましょう!(2人は我らが見てるって事を知らないのだな…) (2020年8月11日 23時) (レス) id: cc0b3d41a2 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - *-七海-*@めぐ民さん» よし!2人で木になりましょう!!! (2020年8月9日 22時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
*-七海-*@めぐ民 - 埋夜冬さん» wwwじゃあ、我はその木の枝役に立候補します!!ww (2020年8月9日 22時) (レス) id: cc0b3d41a2 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - *-七海-*@めぐ民さん» でしょう!?私はめちゃくちゃイケメンな相手にやってるのを見る木の葉役に立候補します!!! (2020年8月9日 13時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:埋夜冬 | 作成日時:2020年6月28日 22時

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