イグアナに転生したら魔法使えたかもしれない ページ9
昨日魚を捕った川に行く。水が綺麗で透き通っているし、自然しかないので飲めるものだと思う。朝に来ると爽やかな気持ちになれるなぁ、と息を肺いっぱいに吸い込んだ。
「じゃあ待ってて。頑張って魚捕ってくるからね」
そう言って下ろすと、イグアナみたいなのは一直線に川へ向う。それなりの深さはあるはずだ。
「ちょっ!」
流されでもしたら大変!と抱き上げようとすると、金色の瞳はAを見て首を横に振った。触らないで見ていろ。Aはそう言われているように感じて動きを止めると、イグアナみたいなのはまた歩き出す。
ちゃぷんと川に浸かったイグアナはしばらく動かないでじっとしていた。何をするのか、見ているといきなり顔面を川につける。
「イグアナァァッ?!!」
驚いて駆け寄る。バシャアと顔を上げたイグアナの口には魚がいた。え待ってイグアナって狩りもできるの?魚捕れるの?イグアナなのに?
イグアナはポイッと陸に魚を上げると、また同じようにじっと待つ。そして魚が捕れて陸に上げる。数十分したら1日分くらいの魚が捕れた。イグアナのポテンシャルが高い。
「イグアナ・・・何でそんなすぐ魚捕れるの・・・?」
転生してイグアナだったら同じようにできるだろうか。魔法も使えるし。
・・・いややっぱりやめよう。自分がイグアナになったらモンスターに殺られて即死だ。
「君すごいね」
川から上がってきてドヤァとしているイグアナを撫でる。かわいい。抱き上げると頬を擦り寄せるのがまたかわいい。
薬草もあるし魚もある。では後はモンスターを倒せそうな武器とバリアの範囲だ。
竹籠に魚を詰め込み、とりあえず周辺を探す。折れた木でもあれば武器になるのだが。
「あ・・・」
茂みに折れている木を見つけた。しかも持ちやすそうなサイズだ。もしかして僕のために?神様優しい。面倒くさがりの能天気おじいちゃんなんて思っててごめんなさい。
良かったと思って取りに行く。Aは知らなかったのだ。その木があるところが、バリアの範囲外だなんて。
「ギェェェ」
「ひっ!?」
また
木の棒はウサギの近く。竹籠はこっち側だが背負っている間に殺られそうだ。後ろを向いて逃げても殺られそう。どうしよう。どうしたらいい?
「グゥゥッ」
イグアナが唸った。瞬間空気が変わる。
ピリピリと肌を刺す感じがして、Aは本能で悟った。
これは、殺気だ。
バリアとかどうでもいいや、イグアナいるし→←薬草があまりにも有能すぎる
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埋夜冬(プロフ) - ふわふわありすさん» わぁ!ありがとうございます!転生ものにハマってからずっと書きたかったものなのでそんなに褒めてもらえて嬉しい限りです!これからも応援よろしくお願いいたします! (2020年8月2日 22時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
ふわふわありす(プロフ) - 初めまして。初期の頃から楽しく読ませてもらってます。オリジナル作品でこんなに面白くて設定がしっかりしているなんて、尊敬します…。文章力も羨ましい限り(泣) 応援しております、頑張ってください!!楽しみに待ってますっ (2020年8月2日 21時) (レス) id: 4a3a7aaa8a (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 千々さん» ありがとうございます!!サブタイトル忘れてることに気付いて慌ててつけました(笑)まだまだ続きますので、これからも応援よろしくお願いします!コメントありがとうございました (2020年6月28日 7時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - やっぱこの作品好きだなぁ。初期の方から応援させていただいているんですが、サブタイトルだったりお話の展開をものすごく楽しみにしています! (2020年6月28日 7時) (レス) id: df88b28f21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:埋夜冬 | 作成日時:2020年4月15日 6時