権力っていうか、そもそもこの人たち貴族なんだった ページ47
次の日。ヴィーシャの防衛魔法のおかげか、モンスターの襲撃はなく寝ることが出来た。朝食はまたもや魚。朝になって捕った新鮮なものだ。皆で食べてテントをしまい、先へ進む。
昨日オリオンの力は見せてもらったので、今日モンスターが出たらハルが退治する番となった。
･･･綺麗で可愛い女の人も戦えるとなると、いよいよ僕の価値は下がる一方なんだよなぁ。
Aは魔法を使えない。スキルも戦闘向きでない。本当にここにいる意味があるんだろうかと、魔王討伐を目指すようになってから何度も考えたことだ。
｢私の得意魔法は浄化。あまり戦闘向きではありません。ですので、ある程度弱らせていただきたいのです、ヴィーシャさん｣
指名されたヴィーシャは驚いた顔をフードから覗かせる。
｢確かに、同時にどの程度の力を持っているかが見られるから効率がいいね｣
エルの反応もあり、逆らえなくなったヴィーシャはフンっと鼻を鳴らして歩き始めた。先陣を切るということは倒す気満々と言ったところだろう。ハルはふふっと微笑んで後ろをついていった。
意外とハルさんも策略家というか、エルと同じ有無を言わせぬ気迫を感じる。そう言えば、レンドルア王国では最上級の浄化魔法を扱える人を『女神』と呼び、女性の中で強い権力を持つと本に書いてあった。ハルがその女神に当てはまるのかは知らないが、何かしらの権力はありそうだなぁと思う。
｢･･･来た｣
ヴィーシャの声に皆がそちらを向く。草むらから現れたのは、魚のイッカクのように額の真ん中に角が生えたオオカミだ。白銀の毛並みが美しいが、こちらに敵意むき出しで唸っている。
｢術式展開｣
ヴィーシャの足元に赤茶色の魔法陣が現れた。それを思い切り踏みつけると、大きな音を立て地面から岩が出てきた。数匹いたオオカミたちの下から出てきたので、当然オオカミ達は宙に浮き岩が出た地面に落ちる。
｢――穢れを払う 清き精霊 その力を持ちて 悪を浄化する光となれ！｣
ハルが祈り詠唱すると白い魔法陣がオオカミ達に向かい、光出した。オオカミ達の体から力が抜け、動かなくなる。
｢ありがとうございますヴィーシャさん。対象が動いてしまうとこの浄化魔法は効かないんです｣
｢知っている｣
オオカミ達は悪意を浄化され死んでしまったらしい。魂は天国に行けますよ、とハルが教えてくれた。
これで次に戦うのは、Aとファルになった。
何で僕とファルのターンでそんなヤバいやつ来ちゃうかなぁ！？→←この人多分森来てから初めて喋った
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埋夜冬(プロフ) - ふわふわありすさん» わぁ！ありがとうございます！転生ものにハマってからずっと書きたかったものなのでそんなに褒めてもらえて嬉しい限りです！これからも応援よろしくお願いいたします！ (2020年8月2日 22時) (
レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
ふわふわありす(プロフ) - 初めまして。初期の頃から楽しく読ませてもらってます。オリジナル作品でこんなに面白くて設定がしっかりしているなんて、尊敬します…。文章力も羨ましい限り(泣) 応援しております、頑張ってください！！楽しみに待ってますっ (2020年8月2日 21時) (レス) id: 4a3a7aaa8a (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 千々さん» ありがとうございます！！サブタイトル忘れてることに気付いて慌ててつけました（笑）まだまだ続きますので、これからも応援よろしくお願いします！コメントありがとうございました (2020年6月28日 7時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - やっぱこの作品好きだなぁ。初期の方から応援させていただいているんですが、サブタイトルだったりお話の展開をものすごく楽しみにしています！ (2020年6月28日 7時) (レス) id: df88b28f21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：埋夜冬
| 作成日時：2020年4月15日 6時
