よくよく考えたら同意の上だとしても犯罪になるのでは？ ページ27
もちろん、魔力量が王子より多いと公表すればの話だが。
｢それで本題はなんだ？｣
ファルが問うとガルムが咳払いをして居住まいを正す。
｢儂らとしてもエル王子よりも魔力量が高いことを公表して欲しくないのじゃ。魔力量でエル王子を上回っていることを知られたら、この国を導く方が消えてしまう。要するに、書面での魔力量を偽装させてほしい。承諾すれば、水晶の弁償は無しにしよう｣
それって承諾するしか無くない！？！？
まぁもともとすごい魔力量を持っていることはファルから聞かされていたし、きっと公表したらエル王子その他諸々の方からの圧がすごいだろう。そんなことに巻き込まれたくないので公表する気はない。
｢もちろん偽装してください｣
公表したらエルの笑みが深まりそうだ。こっちから公表しないでくれと願う案件なので、相手から言われたら願ったり叶ったりなのである。
｢おおそうか！感謝するぞ｣
どうやらお話はそれだけだったみたいだ。ファルも魔力量を測っていないのに偽装することになり、属性がないことに驚かれ、何とか書類が認められファルとパーティを組めることになった。
魔力量は118とした。120を超えると王国騎士団に入らなければいけないからだ。
｢良かった〜弁償じゃなくて｣
部屋から出てホッとするとファルが頭を撫でてくれた。2人きりの時だけ見せてくれる優しい笑みを浮かべている。
｢この後はどうする？依頼をこなすか？｣
｢うん。やってみたい｣
ぐるっと辺りを見回したファルは左の壁に行く。依頼書を取って先程の受付お姉さんに渡した。
｢これをやってくる。許可してくれ｣
かしこまりました、と言ったお姉さんは内容を見た瞬間驚いた顔をした。どうかしたのだろうか。
｢え･･･ですが、｣
お姉さんが何か言う前にファルが牽制をかける。諦めたようなお姉さんは許可の判子を押した。
書類が返ってきたのでファルも上機嫌だ。一体何の依頼書なのだろうか。
『森の奥で薬草探し』
何だ。薬草探しなら簡単じゃないか。お姉さんは何を躊躇っていたんだろう？簡単すぎだからかな？
今回依頼で探す薬草はレアなやつらしいのでもっと奥の方に行かなければならないらしい。だが森は自分たちが暮らしていた場所だ。気負うことなく行けそうな気がする。
｢楽しみだね、ファル｣
｢ああ。これで金の心配もなくなると思うぞ｣
報酬は金貨2枚と銀貨20枚。金貨と銀貨の価値がまだよく分からないが、しばらくは過ごしていけるだろう。
ファルは何手も先を読んでいるらしい→←ギルドマスターが怖すぎる件
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埋夜冬(プロフ) - ふわふわありすさん» わぁ！ありがとうございます！転生ものにハマってからずっと書きたかったものなのでそんなに褒めてもらえて嬉しい限りです！これからも応援よろしくお願いいたします！ (2020年8月2日 22時) (
レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
ふわふわありす(プロフ) - 初めまして。初期の頃から楽しく読ませてもらってます。オリジナル作品でこんなに面白くて設定がしっかりしているなんて、尊敬します…。文章力も羨ましい限り(泣) 応援しております、頑張ってください！！楽しみに待ってますっ (2020年8月2日 21時) (レス) id: 4a3a7aaa8a (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 千々さん» ありがとうございます！！サブタイトル忘れてることに気付いて慌ててつけました（笑）まだまだ続きますので、これからも応援よろしくお願いします！コメントありがとうございました (2020年6月28日 7時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - やっぱこの作品好きだなぁ。初期の方から応援させていただいているんですが、サブタイトルだったりお話の展開をものすごく楽しみにしています！ (2020年6月28日 7時) (レス) id: df88b28f21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：埋夜冬
| 作成日時：2020年4月15日 6時
