こんな簡単に異世界行って大丈夫？ ページ3
チュンチュン。
柔らかな日差しと小鳥の鳴き声。木の香りかほんのりと鼻をくすぐる朝。
｢ん･･･｣
うっすら目を開けると目の前は丸太の壁だっだ。
ああ、本当に異世界に来てしまったのだと起きてすぐ感じた。神様の優しさなのか、ふかふかのベッドでの朝だ。
いいんですか神様、こんな簡単に異世界行けるって分かったら一部過激派が怒りますよ？
本当はずっと寝ていたかったけれど、生身の体であることには変わりない。お腹は空くし、トイレにも行きたくなる。とりあえず部屋の構造だけでも知っていた方がいいか。
ベッドから起き上がり扉を開けていく。洗面所、お手洗い、お風呂場、キッチン、リビング･･･。え、待って広い。一人暮らしにはあまりにも広い。それによく見たらベッドもキングサイズだ。確かに生きていくには苦労しなさそうだ。
｢うわぁ今の僕、こんな感じなんだ･･･｣
洗面所の鏡に映る自分は、薄桃色の髪に空色の瞳を持つ美少年。これは顔でも食べていけそうだぞ、とつい自分の顔の良さを褒めてしまった。
ある程度部屋を見終わりリビングに戻ると、木の机に本が置いてあった。先程までなかったものだ。本の上にはメモが置いてあって『この世界の説明書 しっかり読むこと』と書いてあった。恐らくあのおじいさん神様だろう。
｢へぇ･･･レンドルア王国｣
レンドルア王国。一方は海、もう一方は山に面している広大な王都。四方は壁に囲われており、壁の外にはモンスターや魔物が彷徨いている。
最近勇者が魔王を追い詰めたとして祟られていた。しかし、勇者は帰ってきたと同時に死を迎え帰らぬ人となる。
魔法を使い統治が行われており、治安は魔力量の高い王国騎士団が守っている。
｢魔法！ここは魔法が使えるのか！すごいな！本当に異世界だ！｣
勇者とか魔王とか、この世界は怖いけれど、同時にわくわくする。
次のページには魔法の属性が書かれていた。火、水、風、大地、雷、浄化。基本はこの6つ。それからスキルを2つ付与できるらしい。
次のページには王国の地図。海側から山ギリギリに壁があるのが分かった。これは、外にいるモンスターや魔族を入れないためのようだ。この壁の中で街の人は平和に暮らしている。
もちろん僕も――――。
『★ お主の家はここにあるぞ』
星が指しているのは壁から離れた外。つまり、一歩出ればモンスターに食いちぎられてもおかしくない場所にAがいる。
｢優しくないっ！！｣
つい説明書を投げてしまった。
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埋夜冬(プロフ) - ふわふわありすさん» わぁ！ありがとうございます！転生ものにハマってからずっと書きたかったものなのでそんなに褒めてもらえて嬉しい限りです！これからも応援よろしくお願いいたします！ (2020年8月2日 22時) (
レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
ふわふわありす(プロフ) - 初めまして。初期の頃から楽しく読ませてもらってます。オリジナル作品でこんなに面白くて設定がしっかりしているなんて、尊敬します…。文章力も羨ましい限り(泣) 応援しております、頑張ってください！！楽しみに待ってますっ (2020年8月2日 21時) (レス) id: 4a3a7aaa8a (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 千々さん» ありがとうございます！！サブタイトル忘れてることに気付いて慌ててつけました（笑）まだまだ続きますので、これからも応援よろしくお願いします！コメントありがとうございました (2020年6月28日 7時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - やっぱこの作品好きだなぁ。初期の方から応援させていただいているんですが、サブタイトルだったりお話の展開をものすごく楽しみにしています！ (2020年6月28日 7時) (レス) id: df88b28f21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：埋夜冬
| 作成日時：2020年4月15日 6時
