吸血 39 ページ43
ルイside
ダンピールの吸血鬼。こんなところでもそう言われるだなんて。
同族である吸血鬼に罵られても殺さなかった。不死身の吸血鬼を殺せてしまったらダンピールだと言う証明になってしまうから。でもコイツは鬼。同族じゃないなら殺しても構わない。俺は怒りに任せ覚醒したばかりの力を全て使って酒呑童子を攻撃した。
怒りに身を任せていたらいつの間にか勝っていた。正直本当に殺したかったがAの前は気が引ける。
隼「茨木童子って、あの茨木童子ですか?」
酒「ああ」
酒呑童子曰く美香さんは茨木童子としてずっと目を付けられていたらしい。
ル「茨木童子って男鬼じゃないのか?」
茨木童子と言えば、かなりの美少年で血塗りの恋文を舐めて鬼に変わり、酒呑童子の舎弟になり村を襲った………と言う説が有名だ。
酒「馬鹿かお前。茨木が男なわけねぇだろ。俺の嫁。鬼っていうか聖女だなあの可愛さ」
まあ酒呑童子の言う通り美香さんが茨木童子であるなら、可愛いところあったから聖女なのは頷ける。
酒「神谷美香が成長したら茨木になるかと思ったら、人間の、しかも術使いの男と結婚して子供まで作ってた」
子供はAのことだろう。だが酒呑童子が何故Aを大切に扱うのか分からない。
酒「鬼族は血を大切にする。例え混血でも。だから______」
酒呑童子はAを見て微笑んだ。
酒「神谷美香の____茨木の子であるAは俺の子だ。茨木と一緒に、傷1つ付けず不自由なく、幸せに暮らす」
ル「……………Aは、渡さない」
不安そうに話を聞いていたAの肩を抱き寄せる。Aは俺が最後まで面倒を見る。美香さんと祐二さんとの最期の約束だから。
隼「酒呑童子、貴方は今の状況を知らないでしょう?」
酒「今の状況?」
三虎は一段と低い声で酒呑童子に言った。
隼「美香さん達は亡くなりました。……殺されたんです」
酒「………え……………?」
俺達を睨んでいた顔が困惑に染まる。知らなかったのか。
酒「嘘だろ?し、死んだ?茨木が?何で?だって……そ、んな………」
驚愕の事実にパニックになってるらしい。目の焦点が合わない。
酒「茨木……お前はまた、俺を一人にするのか………?」
酒呑童子の目から、一筋の涙が零れた。
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埋夜冬(プロフ) - まどかさん» ありがとうございます!ここから戦争ですよ〜!楽しんでいただけたら嬉しいです!コメントありがとうございます♪ (2018年4月19日 23時) (レス) id: 59284e1a90 (このIDを非表示/違反報告)
まどか - おお、攻撃的な人、きましたね。これから吹き荒れる嵐、楽しみです!頑張ってください!! (2018年4月19日 22時) (レス) id: 130990d81a (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 猫さん» ありがとうございます!これからどんどん全面戦争(笑)に突入させていきますよ〜!コメントありがとうございます♪ (2018年3月19日 7時) (レス) id: 59284e1a90 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 続き楽しみです!これからも頑張って下さい! (2018年3月19日 2時) (レス) id: e2df0854b1 (このIDを非表示/違反報告)
朱里。(プロフ) - 埋夜冬さん» オーケーです。わぁーい!!!たくさん話せる! (2018年3月17日 2時) (レス) id: 8144e7abed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:埋夜冬 | 作成日時:2018年1月29日 23時