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吸血 38 ページ42

Aside

あんなに怒っているルイは初めて見た。でも苦しそうな顔をしている。どうして……?

隼「マズいですね。ルイがキレた」

一体どうマズいのか。聞く前に先生が呟くように言った。

隼「下手したらここが崩壊しますね。全く、また詐欺師のせいで報告書が増える………。勘弁していただきたい」

工場壊れるよりそっち!?てか、崩壊ってそんなにすごいの?

隼「まぁルイのガチギレは止められませんから落ち着くまで待ちますか。あと、Aに血を見せるのは些か気が引けるので目隠しをさせて下さい」

先生はネクタイをほどくと僕の目に当てて縛った。ルイと酒呑童子の闘いはもう見えない。ただ、痛々しい声が時折聞こえてくる。

隼「声を聞くのも嫌でしょうから、俺の昔話でもしましょうか」

何処か辛そうな声だ。『神を裏切った神獣』と酒呑童子は言っていた。あれはどういう意味なのかな?

隼「俺は悪を象徴とする神に仕えていました。黒は夜の色。夜に活動を開始する悪の色ですから」

言いながら何かを避けたらしい。横抱きにされ軽く飛んだ。

隼「悪神たちはいつも通りどうやって人を困らせるか話すはずでした。でも俺は人間を困らせたくはなかった。だから悪神たちに背き、ハンターに情報を売りました。美香さん達とはその時会ったんです。あの時会ってなければ、俺は邪気のせいで悪になっていたでしょう」

だから、『神を裏切った神獣』って言われたのか。

隼「あの時はかなりバッシングされましたね。今の地位を築くのは大変でした」

一度裏切った神獣を部下に取るなど、どうかしている。そうやって散々叩かれたらしい。だから、苦しそうな顔をしてたのかな。

隼「ルイの話は、ルイから聞いて下さい。ダンピールの件は、俺も詳しく知らないので」

主「はい」

ダンピール。吸血鬼について調べたとき、出た覚えがある。どんな内容だったかな………?

隼「終わりましたよ、A」

目を覆っていたネクタイがほどかれる。見回すとボロボロになった酒呑童子の上にルイが跨がっている。酒呑童子は息をするのもやっとな状態だ。

隼「ルイ、結界を」

ル「分かってる」

ルイが退いた瞬間、先生が呪符というもので酒呑童子を縛る。さらに上からルイが結界をかけた。

隼「さて。何故Aを拐い、ルイを殺そうとしたのか話してもらいましょうか」

酒呑童子は荒い息を吐きながら告げた。




酒「神谷美香は茨木童子だからだ」

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設定タグ:埋夜冬 , オリジナル , 吸血鬼   
作品ジャンル:ファンタジー
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埋夜冬(プロフ) - まどかさん» ありがとうございます!ここから戦争ですよ〜!楽しんでいただけたら嬉しいです!コメントありがとうございます♪ (2018年4月19日 23時) (レス) id: 59284e1a90 (このIDを非表示/違反報告)
まどか - おお、攻撃的な人、きましたね。これから吹き荒れる嵐、楽しみです!頑張ってください!! (2018年4月19日 22時) (レス) id: 130990d81a (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 猫さん» ありがとうございます!これからどんどん全面戦争(笑)に突入させていきますよ〜!コメントありがとうございます♪ (2018年3月19日 7時) (レス) id: 59284e1a90 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続き楽しみです!これからも頑張って下さい! (2018年3月19日 2時) (レス) id: e2df0854b1 (このIDを非表示/違反報告)
朱里。(プロフ) - 埋夜冬さん» オーケーです。わぁーい!!!たくさん話せる! (2018年3月17日 2時) (レス) id: 8144e7abed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:埋夜冬 | 作成日時:2018年1月29日 23時

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