【オリジナル】吸血鬼と同居することになったのですが色々イケメン過ぎて心臓がもちません【男主】

吸血 24 ページ28

Aside

さらさらと、頭を撫でられている気がする。

リ「ごめん、起こしたか？」

僕の頭を撫でていたのはリトだった。瞬間、寝る前のキスを思い出す。

リ「ははっ、顔真っ赤。キス、思い出した？」

リトは僕の額にそっと触れた。

主「な、何であんなこと……！」

リ「だから、寝るためのおまじない。おかげで3時間ぐっすりだっただろ？」

3時間！？つまり午後の授業全部すっぽかして寝ちゃったってこと！？ヤバい勉強がどんどん遅れる！！

リ「起きれるか？帰ろう。終礼も終わってるし先生も言ってたから。送ってくよ」

主「え？でも部活………」

リトはサッカー部だ。かなり上手いらしくて先輩達にも一目置かれていると聞いた。

リ「大丈夫。休むって言ってあるし、元々サボりたい気分だったからさ」

うぅ………キスが吹き飛ぶくらい優しい………。

僕が女子だったらリトのこと絶対好きになってるだろうなぁ。

主「いいの？リト、ルイのこと嫌いでしょ？」

リ「嫌いって言うか、信用してないんだよ。身元不明の部下サン。Aに何かしないか心配で」

もう吸血されてるんだけど………。

ルイのことを話していたら家に着いた。リトが家のチャイムを鳴らす。2人の間に火花が散りませんように。

ル「はーい」

うわぁ……なんて怖い雰囲気なんだ。

ル「何で大神クンがいるんだ？」

リ「今日、Aの体調が悪そうだったので送りにきました」

普通だったのはここまでだ。

リ「貴方がAの親じゃないのは分かってます。でもAの保護者である以上、ちゃんと気にかけて下さい」

ル「はっ！遠回しに言うなよ。言いたい事があるならはっきり言え」

リ「保護者ならちゃんと目ぇ配っとけ。Aが体調悪いのにも気付けなかったお前が保護者なんて笑わせるな」

バチィッ！！！

ひぃっ！何この空気！火花どころじゃなくて発火してるよ！！

主「リト、もう大丈夫だから！ルイも落ち着いて！」

ル「落ち着いてる。自分でも怖いくらいな」

嵐の前の静けさ的な……！？

リ「大丈夫って割にはまだ顔色が良くないぞ」

それはどうしようもないかな……！！

ル「ま、今回の非は俺にある。A、早く休もう」

主「う、うん。ありがとう、リト」

リ「ああ。明日は元気に学校来いよ」

僕の方を見て微笑んだリトはルイを睨んでから帰っていった。

この2人、何時になったら仲良くしてくれるんだろう………。

吸血 25→←吸血 23

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す