【オリジナル】吸血鬼と同居することになったのですが色々イケメン過ぎて心臓がもちません【男主】

吸血 19 ページ23

Aside

昨日は楽しかった〜！リトとカフェに行ってカラオケ行って、とてもいい気分転換になった。今日も学校頑張ろう。

お昼休みに先生に荷物運びを頼まれた。教材を視聴覚室まで運ぶらしい。この先生にはお世話になってるから恩返しを兼ねて手伝っている。

先生「すまないね、神谷くん」

主「いえいえ。大丈夫ですよ」

って言っても重いんだよね、コレ。落とさないように慎重に歩いて行かないと。

そう思って下ばっか向いていたのが悪かったらしい。

ドンッ！

主「わっ…………！」

ぶつかった拍子に教材が斜めになる。ヤバい！落ちる！！

？「おっと」

教材を支えたのはぶつかってしまった人。あ、この声は…………。

主「涼先輩！」

？「久しぶりですね、A」

天鬼 涼(ｱﾏｷ ﾘｮｳ)先輩。3年生で生徒会の会長だ。容姿端麗、成績優秀、運動神経抜群、おまけに優しくて温厚な性格。まさに神に選ばれし子。左目は藍色の髪が隠していて、その左目の色が違うとか何とかというミステリアスな七不思議にもなっている。

主「すみません！怪我してませんか！？」

涼「大丈夫ですよ。この教材、何処まで？」

主「視聴覚室です」

涼「そうですか。手伝いますよ」

遠慮する間もなく半分以上の教材を先輩が持ってくれた。こういう風にサラッと紳士的な事をしてしまう人なのだ、先輩は。だから学校関係者からも人気がある。

視聴覚室まで運び終え、先輩と僕は一息ついた。

主「ありがとうございました、先輩。助かりました」

涼「困っているときはお互い様ですよ」

そう言って先輩は微笑む。この微笑みで大半の女の人は先輩の言うことを聞くという伝説がある微笑みだった。確かに、周りにお花を添えたくなるくらい綺麗な微笑みだ。

僕の周りにはイケメンだらけだ。最近思う。僕への当て付けかな？って。

涼「それにしても、」

先輩は流れるような動作で僕を引き寄せる。吐息がかかる距離で先輩の深海色の瞳で見つめられ、顔に熱が溜まる。

涼「Aはいつも、いい匂いがしますね」

この言葉は前にも言われたことがある。先輩にとって僕の家の匂いはいい匂いみたいだ。

主「そ、それは嬉しいんですけど…………あの、近い、です………」

最近スキンシップ率が高くなっている。あまりされた事がないからか近いと恥ずかしくなってしまう。

涼「すみません、つい」

クス、と笑った先輩はやっぱり綺麗だ。そのあと先輩は生徒会の仕事があると言って僕と別れた。

吸血 20→←駄作者の部屋

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す