【オリジナル】吸血鬼と同居することになったのですが色々イケメン過ぎて心臓がもちません【男主】

裏事情 ページ11

この世界には、人ならざる者がいる。

吸血鬼、人狼、堕神、鬼、妖怪、幻想動物…………

ほとんどの人間はその存在は伝説、或いは架空の生物だと思っていることだろう。当然だ。政府が意図的に、存在していることを隠しているのだから。

だが、いる。実際にはこの世界にいて、生きて、生活しているのだ。

政府はそういった人外を排除することに決めた。そのために作られた部隊をハンター部隊、人外を排除する人間をハンターと呼んだ。

神谷美香、神谷祐二はハンターだった。だが、排除することには反対していた。一括りに人外と言っても、害をもたらさないモノもいると考えていたからだ。

その精神のおかげで2体の人外が助けられた。吸血鬼と堕神だ。堕神は邪気が取れ、黒く綺麗な毛並みに金の瞳をした黒虎に変化した。吸血鬼と人に変化した黒虎は2人の部下としてハンター認定され、人外を排除していた。

あの時も、いつものように人外を排除していた。今回の敵は人狼族。力も強く俊敏な一族だ。少しの気の緩みも命取りになる。そう分かっていたのに。

殺された。目の前で、自分達を助け生かせてくれた2人が。殺した犯人である一匹の人狼は逃げて行方を眩ませた。

吸血鬼も黒虎も自分の無力を悔やんだ。でも、もう遅い。

黒虎は殺した人狼を恨み、復讐するためにハンターを続けている。

吸血鬼は最後に2人から言われた約束を守ろうと、ハンターを辞めた。

向かうのは、神谷という家。その手には2人から渡された封筒を持って＿＿＿＿＿＿

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