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17話[♪] ページ34

「あら!ちゃんと連れてきたんだね琉司!えっらーい!」

出迎えた姉は琉司の後ろにいる黒髪を見つけてパチパチと手を叩いた。

「うっせぇ。今日連れてこなかったら俺のことシメてただろ」

「やだ琉司ったら〜!私みたいな可憐なお姉様がそんなことするわけないでしょ〜?」

にこりと浮かべられた笑みは目が全く笑っていなかった。何なら目だけで『これ以上言ったらシメんぞ』という意思が伝わった。怖い。

「さてと、あの可愛い写真の美人さんがどんな子か、ご尊顔を見せてもらおっかな〜!」

「おい紹介するから、どわっ!?」

羽叶は前いる琉司を思いっきり押して退かし、下を向いている桜の前に立った。桜は決して顔をあげないが、ビクビクしているのは分かる。

ムギュっと桜のほっぺを挟んだ羽叶はそのまま桜の顔をあげさせる。

「わ〜!!思った通りの美人さん!!下向いてちゃもったいないじゃん!ってか肌白!?ツヤツヤ!?化粧品何使ってるの!?」

早速羽叶は桜に質問攻めだ。桜のほっぺを触り全体を見て『可愛い!』と叫び無理やり手を握ってよろしく!と言っている。

桜はパーソナルスペースをガン無視した羽叶に別の恐怖を感じていることだろう。羽叶はこういう奴だから、つるんでいる友達もうるさいヤツが多い。琉司は慣れているが、桜は初めてだ。助けてやらないと。

「おい!怖がってんだろ。離せ!」

羽叶と桜を引き剥がし、桜を守るように前に立つ。

「大丈夫か?」

「は、はい・・・・・・」

可哀想に。何が起こっているのか分からないって顔をしている。

「琉司、邪魔なんだけど?」

「だーかーらー!紹介するから待てって言ってんだろ!!本当に人の話聞かねーな!!!」

睨みを効かせると羽叶は笑って降参のポーズをとる。

「分かったよ騎士(ナイト)くん。紹介して、どーぞ!・・・と、その前に上がって。お茶出すね、琉司が」

「俺かよ!」

熱烈すぎる歓迎で桜が可哀想だが、姉貴はこんなものでは無い。もっとヤバい。

とりあえずビクビクしてる桜に上がってもらい椅子に座らせる。お茶の用意をして持っていくと、羽叶が桜の向かいに座り『可愛い』を連呼していた。

さすがに可哀想だ。もっと早くお茶を入れればよかった。近付くと助けてという顔で見られた。ごめんな早く来なくて。

「遅くなった」

お茶とお茶請けを出して自分も席に着く。
これから始まる羽叶無双を想像してため息を吐いた。

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埋夜冬(プロフ) - 桧さん» 返信遅くなりすみません!続編にいくので、引き続き応援よろしくお願いします!コメントありがとうございました! (2021年9月7日 18時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
- めちゃめちゃ面白いです!!更新楽しみに気長に待ってますね!! (2021年8月6日 0時) (レス) id: f7e0d06981 (このIDを非表示/違反報告)
ひらり(プロフ) - あおん。さん» コメントありがとうございます!ゆっくりとした更新になりますが、これからも応援の程宜しくお願い致します! (2020年9月28日 13時) (レス) id: 39d75deffc (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - あおん。さん» ありがとうございます!ちまちま更新していきますが、これからも応援よろしくお願いいたします! (2020年9月28日 8時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
あおん。 - 面白いです!更新楽しみにしてますね! (2020年9月28日 4時) (レス) id: 71950dc544 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:埋夜 冬 | 作者ホームページ:http://uratuku/sounewawawa1  
作成日時:2020年3月1日 13時

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