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2話[♪] ページ4

何処に逃げようとしているかは分からないが、かぐや様はどんどん人気の少ない所へ向かっている。逃げるのに人が多かったから邪魔だったのだろうか。こちらは人が少ない方がいいので好都合だが、こういうところに逃げると相手の思うツボだと知っておいた方がいい。

「待てって・・・言ってんだろーが!!」

手首を捕まえる。衣装は傷つけないように注意を払ったつもりだ。少し息を整えつつ逃げたかぐや様を見る。

「てめぇ、誰だよ?何で俺ンこと知ってんだ」

かぐや様は答えない。赤い目が泳いでいる。きっと言い訳を探しているのだ。潰してきた奴等の中にも、こうやって言い訳をしている者が何人もいた。

「俺が過去に潰した奴か?」

それだったならば謝ってやらなくもない。何せ自分の推しであるかぐや様をコスプレしているとは思っていなかったのだ。こんな似合うのに過去顔面を潰したかもしれないと思うと心配だ。まあ琉司は喧嘩を買う側なので悪いと言えば相手なのだが。

かぐや様はその言葉に反応しなかった。
恐らく違うのだろう。ならば他に俺を知る場面があったのだ。自分の背格好より少し小さめで、声的にも自分と同じくらい。となると、

「・・・クラスの誰かか?」

ビクッとかぐや様の体が小さく反応した。

「何のことでしょう?」

自分をフルネームで読んだ時とは違う、かぐや様の高い声だった。コスプレも完璧で声まで寄せれるなんて、本当に現実に来てしまったようだ。

「気安く触らないでくださる?失礼だわ」

「あ、悪ぃ」

あまりにもそっくりで驚いた。冷めた視線も立ち振る舞いも声音も、かぐや様そのものだ。
手を離すとキッと睨んだかぐや様はまた走って逃げていった。

あのかぐや様、クラスの奴の誰かなのか。声もものすごく似てたな。いやそれより。

「写真撮んの忘れた・・・」

写真じゃなくて動画の方がいいか、なんて考えつつ、全く顔と名前が一致しないクラスの奴らを思い出していた。・・・うむ、全く思い出せん。

「次はちゃんと学校行くか」

あのコスプレした奴を見つけないと。そして話してまたコスプレしてもらい写真撮る。ただそれだけのために学校に行ってやろう。

とりあえず姉のところに戻るとものすごく心配された。

「金髪ヤンキーがかぐや様を襲ってたって聞いたけど、琉司じゃないでしょ?」

「あ〜・・・俺だな」

「馬鹿なの?」

怒られた。多分家に戻ったらヤバい。姉は怒らせてはいけない人なのだ。
はぁ〜、学校行きてぇな。

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埋夜冬(プロフ) - 桧さん» 返信遅くなりすみません!続編にいくので、引き続き応援よろしくお願いします!コメントありがとうございました! (2021年9月7日 18時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
- めちゃめちゃ面白いです!!更新楽しみに気長に待ってますね!! (2021年8月6日 0時) (レス) id: f7e0d06981 (このIDを非表示/違反報告)
ひらり(プロフ) - あおん。さん» コメントありがとうございます!ゆっくりとした更新になりますが、これからも応援の程宜しくお願い致します! (2020年9月28日 13時) (レス) id: 39d75deffc (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - あおん。さん» ありがとうございます!ちまちま更新していきますが、これからも応援よろしくお願いいたします! (2020年9月28日 8時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
あおん。 - 面白いです!更新楽しみにしてますね! (2020年9月28日 4時) (レス) id: 71950dc544 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:埋夜 冬 | 作者ホームページ:http://uratuku/sounewawawa1  
作成日時:2020年3月1日 13時

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